馬鹿に "愛" は難しすぎた。【Zm】 (ページ14)

今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:7,156 hit

相果つ。ページ14

.

…Bat end…

____________

Zm視点

人気のない場所にポツン、と呆然と座り込んだ。

Aの瞳が閉じ、どのくらいの時間がたったのだろうか。

彼女の呼吸は既に止まっているようだった。肌は白く、口角が少し上がったままだった。

白い肌が真っ赤な血液で染め上げられていく光景は惨く、少し、綺麗に思えた。

抱き寄せ、体温の感じなくなった手に触れた。

『…愛してるから、』

そう言っても彼女はなにも答えることはなかった。それにどうしようもない寂しさにかられ、涙が再び溢れた。

…ずっと、永遠に、残り続けるこの感情に俺は足掻いても、とれることはなかった。

________

ふぅ、と俺は息を吐いた。

あの日より涼しくなった気温。

彼女の葬式に俺は無理を承知で頼み込んだ。
『ええよ』そう言ってくれたトントンに感謝してもしきれない。
いつもの彼なら、『ダメ』の一点張りだろうけれど。

俺は重たい腰をあげた。棺桶に入っていた彼女の首には切られた跡。
それ以外の傷はひとつも見つからなかった。

彼女の葬式には大勢の人。
だけれども、涙を流す人はほとんどいなかった。

彼女の遺影には笑っている。

愛してるなんて言葉で、収まっていいものかわからないほどの何かが沸き上がってくる。

『だいすき。』そう言った彼女の顔が忘れられなかった。
俺は、何をしていたのだろう。生きる意味はあるかもしれない、でも彼女の側に居たかった。

だから、だから、

ちょっとだけ待っててくれへんか。

.

__馬鹿に愛は難しかった__(end 1)

睡魔がすごい状態で書いてるので色々おかしいと思います。後に訂正させていただきます。by作者