私幽霊らしいです【wrwrd!】 (ページ27)

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２４話ページ27

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貴「…」

その声が聞こえた瞬間、足が動かなくなる。

苦しめてる。彼女には自我が彼女の中にあるんだ。私がはやく追い払わなかったから、彼女を、ディクリアを苦しめている。

gr「…もう一人？」

tn「いやまて、あっちはなんか変やぞ。」

ht「みんなゲーム感覚なのほんと何？？？」

最近の人々は、自分が死ぬわけない。そんなのありえない、絶対に。そう思えるほど平和ボケしているのかしら。

少なくともね、fools(馬鹿ども)。私たちは、命狙われて当たり前の世界に生まれ育ったのよ。

私たち貴族は他より命を狙われやすい。お金がたくさんあるんですもの。それに、お偉いさんとつながりのある貴族もおおかったから。

だからね、貴方達みたいに馬鹿みたいに馬鹿馬鹿しい馬鹿しかしないようなことしても、私たちには通じないのよ。

隙がありすぎて狙う気失せる？そんなわけないじゃない。隙があるなら狙いなさい、それが教育方針よ。

その時なんかは、御令嬢であろうがナイフをにぎる時代。御令嬢であろうが、本の角で相手を殴る時代。

そんな隙だらけじゃ、ディクリアにすぐ殺される。

ディ「…お姉様に何してるの？今すぐ離れて。」

黒い目で、低い声で、そう言った途端風が強く吹いたようで彼らは飛ばされた。

私は幽霊。何もかも透けてしまうような体であるため、風なんかは感じない。
だがしかし、ロビーの状態と彼らの様子から、尋常じゃないほどの風が吹いていることはわかった。

zm「おわぁ！？」

rb「ゾムっ、捕まれ！！」

ディ「無駄だよ。お前らごと風の渦で捻り潰してやる…！！お姉様に近づいた罰だ！！」

ディクリアがそう言った途端、さらに風が強くなったようで、一部の窓ガラスにひびがはいった。

階段のところに捕まっていた小柄の男は、風によって押される。

rb「うぉぉ！？！！」

tn「ロボロ！！」

マフラーをはためかせながら少年の名を叫ぶ男。

その男の声が合図になったように、私は駆け出した。

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