私幽霊らしいです【wrwrd!】 (ページ20)

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１８話ページ20

今思えばwrwrd様まだ出てないのに殿堂入りってすごいよな。

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「なぁトントン！最近さ、有名な山あるやん！」

「有名な山？」

傾くオレンジの温かい日差しが部屋の中を照らす中、男が二人いた。

外人を連想させるような澄んだ水色の瞳…まるで、アクアマリンの様な目に、光に当てられ眩しく輝く金髪の髪の青年。
それに返答するのは、ガーネットの様に暗い赤色の瞳を持つ黒髪の高身長の青年。

机に座って手を頭の後ろで組み、足をプラプラと揺らすアクアマリンは、「せや、」と呟く。

そんな彼を横目で流しながらガーネットは、「なにで有名な山か言わんとわからんわ」とボヤき、書類をトントン、と整えた。

「噂になっとるやんけ。西の山。なんでも、幽霊が出るとかなんとか。そこに行って、沢山の行方不明者が出てるみたいやで？でも、未だに政府は動かへん…なんでやろな？」

「「なんでやろな？」じゃないわ。お前もはよ手伝え。」

怒ったように声を低くしたガーネット。しかし動作は少しも荒くならず、流れるような動作で書類をファイリングしてゆく。

それを棚のようなところへ戻す際、またもや流れるようなごく自然な動作でアクアマリンの頭をファイルでぱしりと叩いた。

反応が遅れたアクアマリンは、いきなり襲ってきた軽い痛みに大げさに驚きながらも、頭を軽くさすってから上目遣いで前を向く。

「まぁまぁ、少しは聞いてくれや。ええやん減るもんやないやろ？」

なんとも自己中心的な発言に、先ほどまで強気な態度を取っていたガーネットはきょとんと驚く。

「え、ワシの時間…」

「へるもんやないやろ？」

「……」

有無を言わせないような圧に、ガーネットは口を噤む。その表情はまるで「もう何を言ってもダメだ」と諦めているようにも感じ取れるだろう。

「最初の犠牲者は20××年。田中悟(たなかさとる)。享年19。田中悟と共に行動した一人の男がおったんやけど、そいつが初めてその恐怖体験を語った。後日捜索を行なったが、遺体は発見できず。行方不明者として今も扱われとる。」

「…そんなもん、その一緒におった男が殺して遺体を隠したんとちゃうんけ。」

「それもわからへん。未解決事件や。」

話にようやく乗ってくれて嬉しいようで、アクアマリンはニヤリと笑う。それを訝しげに眉を潜めるガーネット。

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続きます