私幽霊らしいです【wrwrd!】 (ページ16)

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１４話ページ16

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日が四回沈み、月が空に浮かんだ時のことだった。

廊下の曲がり角でばったりと、ディクリアと遭遇した。ディクリアはその眉を上げ、声にこそ出さなかったが驚いたような顔を見せる。

私はその姿を見るなり踵を返す。その顔を見るだけで苦しくなる。今は一人にさせて欲しい。

ディ「お姉様っ、」

貴「………」

後ろから呼び止めるようなディクリアの声が聞こえたが、空耳だと信じよう。今の私は、あの時のようにあなたを愛せる自信がないから。

ディ「…どうして無視をするの？お姉様。」

そんな声が聞こえた。
それでも、歩みは止めなかった。振り返ってしまえば、どうしても泣きたくなってしまう。
何十年と経っても薄れることのない気持ち。覚悟。記憶。

あの日、絶望と恐怖の淵に立たされたあの思いを、忘れるわけがない。

そう気持ちを固めた、その時のことだ。

四日前と同じ感覚。玄関ロビーの、扉が開いた。

ハッとした。妹が四日前はじめて人を殺してしまった光景が脳内にフラッシュバックされる。

反射的に振り返れば、もうそこにディクリアの姿はなかった。

それと同時に、扉が勢いよく閉まる音。
さてはディクリア…。やったわね？

私もディクリアも不思議と風の力が使えるようになった。風を使って、扉でも閉めたのかしら。

そう考察を立てているうちに聞こえる、断末魔のような恐怖に満ち溢れた叫び声。

ああ、ディクリア、もうやめて頂戴。
貴方はどうしてそんなことをするの？貴方はどうして人を殺そうとするの？

もう血で染まった屋敷。屋敷が血で汚れるのは、この際どうでもいいわ。

私はね、ディクリア。

貴方の手を汚して欲しくないのよ。

貴方の手がこれ以上血に染まっていくのを、みたくないのよ。

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お星様が赤くなりました！ありがとうございます！