五話【闇】 ページ6
貴方side
山「主…。」
『…はぁ…はぁ…。』
緊張で身体を強ばらせていたのを解いたせいか、汗がどっと出る。
呼吸も出来ない訳ではないが、上手く定まらない。
長「A、大丈夫か。医務室へ行くぞ。」
『…はい…。』
特に外傷は無いが、頭痛がする。
それにとにかく休みたかった。
私は長谷部さんに米俵のように担ぎ上げられ、医務室へ向かった。
…この担ぎ方は前から変わらないなぁ…。
私はそう思いながら、目を閉じ、意識を手放した。
━━━━━━
━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━
カタン。
障子を開ける音で目が覚める。
薬「大将、悪い。起こしちまったな。」
『……いえ、大丈夫、です。』
私はゆっくり身体を起こし、身体をぐっと伸ばしてから、ため息をついた。
『すみません、私どのくらい寝ていましたか？』
薬「四時間くらいだな。今日の仕事は長谷部と山姥切の旦那がやってくれるからゆっくり休んで大丈夫だぞ。」
『…わかりました。後からお二人にはお礼を言っておきます。』
今日はお言葉に甘えて二人に頼ろう。
私は障子を少し開け、外を見つめる。
薬「…今日何があったかは長谷部から大体聞いた。」
『……。』
薬「大将がまだ見習いで、ここに来た時、政府の事について言ってたが…政府は一体何者なんだ？」
見習いが審神者が亡くなる等、特別な事情が無いのに、研修期間を満たさず政府へ逃げ戻ってきた場合、
その見習いは政府に殺される。
薬研さんはその事については知っている。
私が見習いだった時に言ったからだ。
『…何者かと言われると、私にもよくわかりません。ただ、政府に逆らえば殺される。私は政府の学校でそう習いました。』
薬「さなえは…そんな事は言っていなかったが…。」
『さなえ様は…政府の学校の出ではないからでしょう。審神者になるためには様々な方法がありますから。』
外を見ると、日は沈みかけていた。
もうそんな時間なのか、と ぼうっと考える。
すると、手に温かみを感じた。
『薬研さん…？』
彼が私の手を強く、強く握っていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1253人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おむらいす星人(プロフ) - 薪宮 華さん» コメントありがとうございます！これからも更新頑張ります！！ (2020年2月23日 10時) (
レス) id: f5ed810082 (このIDを非表示/違反報告)
薪宮 華(プロフ) - この作品大好きです！更新頑張ってください！ (2020年2月21日 17時) (レス) id: 83008217ab (このIDを非表示/違反報告)
おむらいす星人(プロフ) - あいりんごさん» コメントありがとうございます！私もコメントして下さる方が居て嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2020年2月19日 0時) (レス) id: f5ed810082 (このIDを非表示/違反報告)
あいりんご(プロフ) - めちゃめちゃ大好きな作品だったので続編が出て嬉しいです！！ (2020年2月19日 0時) (レス) id: 1a90825dd7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おむらいす星人 | 作成日時：2020年2月18日 19時
