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四話【本性】 ページ5

『見習い研修…?』




ぽかん、とした顔で役人を見る主。




それもそうだ、主が審神者になってから一年も経っていない。
見習い研修を実施するには早すぎる。




宇「最近審神者の質が良くないんですわ〜。長年やってる審神者も頼りない人が多くてな〜?」




宇「ブラック本丸やら乗っ取りやら…政府はてんやわんやで大変で…。まあ、政府学校から出た審神者なら任せられるってことで、こちらを選ばせて頂きました〜。」




宇「こちらに送る見習いも政府から出すんで、安心して下さい〜。」




こちらの様子を伺う事なく、一人で話を進める役人。




『……お言葉ですが…私には少々荷が重いように感じます…。だから…その…。』




主の言っていることは最もだ。何も間違ってはいない。




視線を主から役人に変えると、役人は相も変わらず掴みどころのない笑みを浮かべていた。




宇「そうですよね〜、わかりました〜。」




宇「って、言うわけないやろ、ど阿呆。」




ピリッと空気が変わった。




役人はおもむろに立ち、机の上に乗り込んだ。




長「貴様、何をッ…。」




宇「政府学校の出やろ?…政府に逆らえばどうなるか散々習ったんちゃうか?あ?」




『っ、申し訳…ございません…!!』




主が頭を下げる。




と、役人は主の髪を雑に引っ張りあげた。




山「おい、その手を離せ…!!」




俺と長谷部は刀に手を掛けようとする。が、




『っ、手は出さないで下さい!!』




主によって止められた。




長「A!何故…!!」




宇「政府に逆らうんか?それとも従うんか?…さっさと決めろや!!」




『っ……従います…!従います!』




主がか細い声でそう言うと、役人は手を離し、また笑みを浮かべた。




宇「分かればええ、分かれば。…見習いの資料はここに置いときますんで、しっかり目を通しといて下さい〜。」




宇「見習いは三日後に来ますんで。ほな、自分はここらでおいとまさせていただきます〜。」




役人は足早に部屋から出ていった。




山「主…。」




大丈夫か、そう声を掛けようとしたが、声は出なかった。




『…はぁ…はぁ…。』




主は酷く怯えた顔をして、声を掛けていいかわからなかった。

五話【闇】→←三話【うさぎさん】



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おむらいす星人(プロフ) - 薪宮 華さん» コメントありがとうございます!これからも更新頑張ります!! (2020年2月23日 10時) (レス) id: f5ed810082 (このIDを非表示/違反報告)
薪宮 華(プロフ) - この作品大好きです!更新頑張ってください! (2020年2月21日 17時) (レス) id: 83008217ab (このIDを非表示/違反報告)
おむらいす星人(プロフ) - あいりんごさん» コメントありがとうございます!私もコメントして下さる方が居て嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2020年2月19日 0時) (レス) id: f5ed810082 (このIDを非表示/違反報告)
あいりんご(プロフ) - めちゃめちゃ大好きな作品だったので続編が出て嬉しいです!! (2020年2月19日 0時) (レス) id: 1a90825dd7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おむらいす星人 | 作成日時:2020年2月18日 19時

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