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十五話【純潔】 ページ16

突然のことに、内心驚く阿光。


「顔を、顔を上げてください。音柱殿は何か私にしましたか。」


阿光はあまりピンとこなく宇髄に問う。


頭を上げた宇髄は一瞬口を紡ぐが、すぐに話し始める。


宇「…俺はお前に無理やり接吻しちまった…。あの時、不死川が見てたらしく、俺はアイツに怒られたんだ。」


「(風柱殿が…?どうして…。)」


不死川と阿光は、普段接点がない。


なのに、なぜ風柱は怒るのだろうか。


宇「…アイツに怒られて、俺はお前に謝んなきゃなんねえって思った。だから、本当に悪かった。」


また、頭を下げる。


「……正直、私の事などどうでも良いのです。」


「……唇どころか、私の純潔はとうの昔に奪われているので…。」


宇「は…?」


突然の阿光の発言に、驚きを隠せない宇髄。


「過去のことは忘れましょう。この話はなかったことにした方がお互い良いです。」


宇「っ、俺は…。」


「柱は、鬼殺隊隊士の手本であり、目標であり、象徴であります。いつまでも象徴が小さなことでうじうじしていられませんよ。」


宇「…ありがとうな、阿光…。」


宇「よし、阿光、俺は決めた。」


宇髄は阿光を見つめる。


宇「お前を惚れさせる。その時になったら、俺はもう一度お前に接吻をする。」


「………あの。」


宇「これは俺が決めたことだから、阿光に拒否権はないぞ?」


ニシッと笑う宇髄に阿光は少し面をくらった。






宇「それより…お前の純潔を奪ったヤツって誰だよ。」


ピリッと一瞬にして空気が変わる。


「……忘れました。」


宇「阿光……。」


「もう夕方です、日が暮れる前に帰った方がよろしいのでは?」


外を見ると、真っ赤な橙色に空が染まっていた。


宇「…そうだな。」


宇髄は立ち上がると、阿光の頭にポンッと手を置く。


宇「…少しは頼れよ。お前は抱え込む癖があるからな。」


「…ありがとうございます。」


彼女の過去に、まだ何が隠されているのか。

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おむらいす星人(プロフ) - 雪音さん» コメントありがとうございます!これからも応援よろしくお願いします! (2019年12月12日 20時) (レス) id: f5ed810082 (このIDを非表示/違反報告)
雪音 - 夢主ちゃん天然だけどカッコイイ〜!そして可愛い!これからも更新頑張ってください (2019年12月12日 20時) (レス) id: a35ce04668 (このIDを非表示/違反報告)
おむらいす星人(プロフ) - カナデさん» コメントありがとうございます!夢主の魅力が伝わって嬉しいです!これからも応援よろしくお願いします! (2019年11月25日 20時) (レス) id: f5ed810082 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - 堅苦しく礼儀に厳しい夢主ちゃんがちょっと天然でずれてるところが愛らしい笑。宇随さんの「そいつも思春期なんだよ」は思わず吹き出しちゃいました!これからも応援してます。更新頑張ってください!! (2019年11月25日 1時) (レス) id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おむらいす星人 | 作成日時:2019年11月16日 23時

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