別れの後の、再会 ページ8
真っ白な部屋、真っ白なシーツの上で、彼女は眠っていた。
彼女ーー……
高瀬A
手に触れても、頬に触れても、どこに触れても、冷たい体。
涙が溢れて、同時に全て思い出して。
うるさいくらいに真っ白なカーテンが風で揺れて彼女をさらっていきそうだった。
いや、もう、さらってしまったのか。
「A」
いつからAとの寝落ち通話はしなくなったんだろう
いつ彼女のラインを返さなくなったんだろう
いつ愛を忘れたんだろう
いつ姿すらも見なくなったんだろう
いつから存在すらも忘れていたんだろう
思い出した、すべて、すべて。
けれどここに君はいない。
「A、あのな、俺、お前のこと思い出したよ。全部」
俺が泣いても、もう小さな柔い手で俺の頬を撫でてくれない。
「でも、ここにAがいないんじゃ意味ないんだよ…！」
白いシーツにシワが寄る。
いまならそれも破ってしまえるような気がした。
「愛してるよ」
そう言っても、もうAは笑ってくれない。
「Aね、病気だったの。最近は学校にも行けてなくて」
「最後に手紙読んでたわ。ありがとう、あの子、すごく喜んでた。Aも手紙書いてたの。読んでくれる？」
英へ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 63人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫苑 - やばい、ぴーなつさん、きいてください…私…めっちゃ感動しました…こんな素敵な作品を無料で読ませてくださりありがとうございます… (2022年5月5日 3時) (
レス) @page12 id: 1c7bf85d9b (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなつ(プロフ) - 千狐さん» 忘れられる、それが大好きでたまらない人だとしたとき、想像を絶する辛さなのだろうと思いながらこの作品を書きました。千狐さん、素敵な恋をしていらっしゃるんですね…！これからも頑張ってください！コメントありがとうございます！ (2017年5月30日 19時) (レス) id: fdda74aed7 (このIDを非表示/違反報告)
千狐(プロフ) - 私、1つ上の彼氏がいて今年卒業するんですけど、この作品を読んで忘れられると考えたら、涙が止まりませんでした。素敵な作品をありがとうございます!!これからも頑張ってください!!応援してます!! ((長文失礼しました。 (2017年5月29日 3時) (レス) id: b91ae36ca1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなつ(プロフ) - 立夏さん» ありがとうございます！開いてすぐ！？バスタオルを用意しなければいけませんね！← 国見ちゃん万歳です(｀・ω・´) (2017年2月9日 22時) (レス) id: fdda74aed7 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 最高でした！！ めっちゃ泣ける…人一倍涙もろい私は開いてすぐ、泣きました。 すごくよかったです！国見ん最高！！国見ん愛してる！！ (2017年2月9日 21時) (レス) id: 9819f7e527 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
