Seventeen ページ18
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ジミンちゃんからの電話だった。カトクで何通かやりとりをしただけで、電話なんてするような仲じゃない。
でも、無視することもできずに私は通話ボタンを押す。耳に携帯を開けると、向こうから聞き覚えのある艶やかな声がした
《あ、もしもし。Aちゃん?》
《ジョングガは家に着いた?》
ジミンちゃんから彼の名前が発せられて、どくんと心臓の音が全身に響いた。彼女が待ってるから早く帰らなきゃって足早に帰っていったのに、いまだに連絡なくてさってジミンちゃんが言う
彼のことを考えると今まで頑張って堪えていた涙が流れて、止まらない。そんな私を電話越しでも感じ取ったのか、ジミンちゃんは、大丈夫?って声をかけてくれるけど、涙は止まることを知らない
《今、どこにいるの?車の音が聞こえたけど、外にいるの?》
ああ、優しくしないで
ひとりにして
そう思ってるのに、私はジミンちゃんの言葉に頷く
《どこ?》
迎えいくって言いながら、電話の向こうでは身支度を整える音が聞こえる
近くのコンビニを伝えると、危ないから中で待っててって言われて電話は切れた
色んな人を自分の人生に巻き込んで、迷惑をかけて、生きていく自分がとことん嫌になる
もう消え去りたい
私はコンビニの前に座り込んで、泣いてることがバレないように下を向いた
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あぽ(プロフ) - かわうそさん» ありがとうございますー!ぜひぜひ、楽しんでください!! (2021年5月29日 22時) (レス) id: a3b1bf1780 (このIDを非表示/違反報告)
かわうそ - 続編おめでとうございます!更新楽しみにしてます! (2021年5月29日 13時) (レス) id: 2b3a05bb5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あぽ | 作成日時:2021年5月28日 10時