Eighteen ページ19
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《Aちゃん？》
中性的な声が上から聞こえて、ゆっくりと上を向くと、いつも画面でしか見てなかったジミンちゃんがいた
《僕、中で待っててって言ったのに》
こんな時間に危ないよって私の前にしゃがんで目線を合わせてくる
《とりあえず、ここは危ないから行こ？》
どこにいくのか、どこに連れて行かれるのか
考える余裕なんてないまま、私はジミンちゃんについて行った
《ほら、入って》
着いたのは、大きなタワーマンションの最上階。ガチャリとドアを開けて中に入るジミンちゃんにただついて行くことしかできない
分かんない、なんでこんなに涙が出てくるのか
下を向きながらぽたぽたとソファに涙を落としていく
嗚咽混じりの声を必死に抑えて、爪が食い込むくらい自分の手首を握ることで耐えていた
すると、ジミンちゃんが私の手を掴んで耳から落ちた私の髪をふわりと耳にかける
《そんなに掴んでたら痛いでしょ》
掴まれた手首から伝わるのは、ゴツゴツとした男らしい感触。一瞬触られた耳から伝わるのは、消えそうなくらい優しい感触。離された今もずっと熱くて、スッと涙が引いていた
《あ、泣き止んだ》
よかったって目を細めながら笑う顔を見て、私を縛っていたプライドとか自己嫌悪とかがじわっと溶けていく。魔法みたいに私の心は軽くなって、残ったのは彼を大好きな気持ちと彼に嫌われたと思う不安だけ
「わたし、ジョングクに酷いこと言った」
「傷ついた顔してた」
不純物が無くなったからなのか、私は自分の心に仕舞い込んでた言葉を一つずつ紡いでいく。
ジミンちゃんは、うんうんって優しく相槌を打ってくれる。それだけで、私には十分だった
「大好きな人にあんな悲しい顔させちゃった」
「もう、嫌われちゃった」
「こんなわがままで可愛くない性格だから、ジョングクも嫌になっちゃったよ、絶対」
目の奥からじわっと涙が出てきて、また私のまつ毛を濡らす。下を向いたせいか、さっき耳にかけられた髪の毛も落ちてきて、目の前が暗くなる
すると、さっきみたいに優しい手つきで私の髪をかけて、親指で私の頬を撫でたジミンちゃん
驚きで涙がぴたっと止まる
《ジョングガ、変わったんだよね。多分一年前くらいから。Aちゃんと出会った頃からかな。よく笑うようになったし、雰囲気が柔らかくなった》
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あぽ(プロフ) - かわうそさん» ありがとうございますー！ぜひぜひ、楽しんでください！！ (2021年5月29日 22時) (
レス) id: a3b1bf1780 (このIDを非表示/違反報告)
かわうそ - 続編おめでとうございます！更新楽しみにしてます！ (2021年5月29日 13時) (レス) id: 2b3a05bb5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あぽ
| 作成日時：2021年5月28日 10時
