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夢のようなパーティーは終わってしまった。

明日からはまたあの制服を来て一日を過ごしていく。


「よぉ、ムーニー浮かない顔だな。」

『あぁ、君かシリウス。いつもの事だよ。』

シリウスはきっとAとどんな会話をしたのか、どんな様子だったのか詳しく知りたいんだろう。

そんな彼の気持ちが表情にはっきりと出ている。

「ハリスと話したんだろ?」

『話したさ、君が言ったんだろ?誘って来いって。』

「なんだよ、その言い方、お前も気があったくせに」

そうだ。シリウスの言う通りだ。

きっと僕はシリウスがあのタイミングでAに話しかけてこいと言わなかったらまたいつものように彼女を見つめるだけで終えていた。


何も進展しないパーティーを迎えていたんだろう。


シリウスに文句を一言も言えはしない立場なのになぜだか、顔をだらしなく綻ばせて僕に近付いてくる彼に無性に苛立った。


『…話したさ、、』

「…なんだよ。上手くいかなかったか?」

そんなこと無かった。
僕の中では全てが上手くいっていた。

互いにファーストネームで呼びあえたし、
照れながらでもあったが笑いあった。


そして、また気軽に話しかけやすくなった。


だが、自分の置かれた立場を浮かれた気持ちになる度に
重りを頭から叩き付けられたように感じる。


『…彼女は綺麗だしキュートだよ。
だけど、僕にはダメだ。勿体ない。』

「…またそんなことかよ。リーマス。」


三日月には薄い霧雲がかかっていて、

またその日が来ることを待ち望んでいるみたいだった。

全身の体温が下がっていく、どうして素直に好きな人を愛することが出来ないんだろう。と自分が嫌になってくる。



「…お前は優しすぎるんだ。
俺みたいに、家族の期待とかを裏切ってみろよ。
1度裏切ってしまえばなにも怖くなくなるぜ。」

『…それは君が勇敢なんだよ。シリウス。』

「お前だってグリフィンドールの生徒だ。ムーニー。」

『ありがとう。』

「どうってことない。
俺は人狼のお前も愛してる。もちろん友として。」


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しゃぼん(プロフ) - さやさん» ありがとうございます!!これからも不定期な更新ですが頑張らせていただきます…!! (7月10日 20時) (レス) @page41 id: 32e675c1ab (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - ちょーーー素敵な物語で一気見してしまいました🥺次回更新も陰ながら楽しみにしてます! (6月20日 10時) (レス) @page1 id: aecf5d2965 (このIDを非表示/違反報告)
しゃぼん(プロフ) - Aliceさん» 了解です🫡またこの作品とはガラリと変わった雰囲気で届けれたらと思ってます!!更新頻度は遅くなりますが引き続きよろしくお願いします (2023年4月16日 21時) (レス) @page33 id: 32e675c1ab (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 新シリーズですがやはりハリポタが私個人としては嬉しいです!😍 そして夢主ちゃんがリーマスへの愛を自覚してくれてこれから先が楽しみです!🤭 (2023年4月1日 19時) (レス) @page33 id: fa4665eb65 (このIDを非表示/違反報告)
しゃぼん(プロフ) - Aliceさん» 分かります、書いてて思ってます😌 (2023年3月20日 23時) (レス) id: 32e675c1ab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゃぼん | 作成日時:2023年2月23日 23時

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