23 ページ24
．
ハグリッドの声と共に列車が発車する。
私たちはクリスマス休暇を過ごす事となった。
「空いてるコンパートメントが無いわね、」
オリヴィアは左右のコンパートメントに空きがないか確かめながらゆっくり歩みを進めていく。
「相部屋でもいいわ、早く座りたい…」
ガブリエラは重そうなバッグを引き摺るようにオリヴィアの後を続いていた。
私はその2人の後を歩く。
「君たち、部屋を探してる？」
そんな声が丁度前を通っていたコンパートメントから聞こえ顔を向けるとハッフルパフの監督生が見回りをしていたのか、部屋から出てきた。
「えぇ！」
オリヴィアは元気よく答えるが、いつもならこういう時にハキハキと答えるガブリエラの元気がない。
どちらかというと私とオリヴィアの後ろに隠れているようであった。
「なら、3号車目の所に空きがあったよ。
まだ、空いてると思う。急いで、！でも転けるな。」
『どうも、ありがとう。』
私が礼をいうと、監督生の彼はガブリエラの顔を心配そうに伺いながら最後にはニッコリ笑って私たちと逆方向に向かった。
『とにかく、3号車に向かいましょう。』
「え、えぇ、」
「ねぇ、ガブリエラ顔真っ赤よ？笑」
『…もしかして、笑』
私とリーマスのことをからかった時のように
オリヴィアと私はガブリエラのことをからかった。
彼女たちが夢中になってあの夜にはしゃいでいた気持ちがわかる気がした。
恋は盲目になる。だとか、暇人のすることだ。
とロマンの欠片もないことを言う人がいるけれど、
暇つぶしでもいいから、私という平凡な人生に刺激を与える素敵な人が現れたならそれはもう暇ではないし、盲目というのではなく、集中している。
なぜなら、自らの人生を素敵なドラマに変える為に。
私はそう答えられると思う。
ガブリエラにもオリヴィアにも素敵な人と出会って素敵な人生を生きていてほしい。
私は顔が真っ赤になっているガブリエラの手をそっと繋ぎ微笑み返した。
彼女は私を少し睨んだ後、私たちに歯を見せて笑うのであった。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 175人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しゃぼん(プロフ) - さやさん» ありがとうございます!!これからも不定期な更新ですが頑張らせていただきます…!! (7月10日 20時) (
レス) @page41 id: 32e675c1ab (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - ちょーーー素敵な物語で一気見してしまいました🥺次回更新も陰ながら楽しみにしてます！ (6月20日 10時) (レス) @page1 id: aecf5d2965 (このIDを非表示/違反報告)
しゃぼん(プロフ) - Aliceさん» 了解です🫡またこの作品とはガラリと変わった雰囲気で届けれたらと思ってます!!更新頻度は遅くなりますが引き続きよろしくお願いします (2023年4月16日 21時) (レス) @page33 id: 32e675c1ab (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 新シリーズですがやはりハリポタが私個人としては嬉しいです！😍 そして夢主ちゃんがリーマスへの愛を自覚してくれてこれから先が楽しみです！🤭 (2023年4月1日 19時) (レス) @page33 id: fa4665eb65 (このIDを非表示/違反報告)
しゃぼん(プロフ) - Aliceさん» 分かります、書いてて思ってます😌 (2023年3月20日 23時) (レス) id: 32e675c1ab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しゃぼん | 作成日時：2023年2月23日 23時
