きっと、とろけるオムライス (ページ15)

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「山田、お待たせ！」

10分後くらいに私服姿で再び俺の前に姿を見せた大ちゃんは、俺の前の席に腰掛けた。

「ここのオムライス、すっごい美味しいね。びっくりした」

「だろ！俺も大好きなんだよ〜」

ぺかーっと、絵に描いたような笑顔を見せる大ちゃん。

「いつからバイトしてるの？」

「１年の頃からかな。山田も一緒に働こーよ！」

「誰でも雇って貰えるわけじゃないでしょ」

「えー、でも俺、伊野ちゃんがいたから採用されたみたいなとこあるけどなぁ」

ここで知らない名前が出てくる。

「伊野ちゃん？」

「あ、俺の友達！！

幼馴染なんだけどね、えっと……あ、伊野ちゃん、ちょっと来て！」

そうどこかに呼びかけると、伊野ちゃんと思われる男性が俺らの席までやって来た。

なーんか知ってる顔だな、なんて思えばさっきの気だるげイケメン店員ではないか。

彼も大ちゃんと同じ時間帯のシフトだったのか、さっきまで着ていた制服はもう着ておらず、私服姿だった。

「んー？」

「伊野ちゃん、俺の友達の山田！」

いつから友達になったのだろう、とは思うけどこういう大ちゃんみたいなタイプは話した人全員友達！とか思ってそうだし何も言わないでおこう。

「あ、どうも……」

「大ちゃんの友達、ね。

伊.野尾慧です。よろしくね」

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