きっと、とろけるオムライス (ページ2)

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ひとくちめページ2

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ym side

１号館、２号館、３号館、その他色々……。

大学敷地内のおよそ中央に位置する場所にあるベンチで、俺は食事をしながら周囲を見渡していた。

俺を大きく囲むように建っているたくさんの建物にはそれぞれ名前がつけられており、全ての場所と名称を一致させて覚えるには少しの時間を要した。

最初こそ大抵の建物からは多くの人の出入りが見られたが、１か月も経てばその数は次第に減っていっき、２ヶ月経った今では随分と道が広く感じるようになった。

ちなみに大学で友達と呼べる存在は未だに０人である。

いや、必要最低限の会話しかしなかったことを思えば、知り合いすら０人と言ってもいいくらいだ。

しかしそれは気落ちすべきことではない。

むしろ俺にとっては歓迎すべき、嬉しい事実だった。

「さて、そろそろ行くかなぁ」

手に持っていた紙パックのお茶を飲み干すと、俺は座っていたベンチから立ち上がった。

もうすぐ３限が始まる。

余裕を持った行動を心がけている俺は、出席を決めている３限の講義が行われる場所へと早めに向かうべく足を進めた。

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