【ヒプノシスマイク】お兄ちゃんって呼んでもいいかな…３

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夢主 side

　『まずいまずい。このままだと寂雷さんが！』

私は、そう言って、ベッドから起き上がる

まなが眠りについたところを見計らって

私(A)が主導権をとったのだ

　『寂雷さんは優しいから、絶対中王区に協力しちゃう...ここは何とかしないと！』

私は急いでベッドから起き上がる

　『あれ？』

足元がふらつき、私は床にペタンと

座り込んでしまった

　『そうだった…』

さっきまでまなは、

注射器で自分の血を抜いて

機械にセットして何かを作っていた

そのせいで貧血を起こしているんだった…

　『どうしよ…寂雷さんのところに行ってと話をしようと思ったのに…』

もう少し休んでから行く？

でも、早くしないとまなが起きちゃう…

今できること…

そうだ！

　『確かここに…』

私は床を這って、タンスのところまで行った

そして、引き出しを開け、シンプルな柄のレターセットを取り出した

お手紙を書こう

それだったら時間を無駄にすることなく

寂雷さんに話したいことを伝えることができる

だが、郵便局を通してだと届くのが遅くなるから

自分で届けに行こう

私はそう考え、テーブルまで何とか移動し

お手紙を書き始めた








　『書けた！』

私は便せんを封筒に入れ、恐る恐る立ち上がった

　『うう…』

少し立ち眩みがするけど

問題ないと信じよう！

よし、行くか

私は、前、乱数のところへ行った時と同様に

リュックの中にパーカーを入れた

それを背負って、部屋を出るドアへ手をかけた

　『大丈夫。何とかなる』

今の時間は午後２時だ

前回と違って、まだ明るく

中央区の中で仕事をしている、沢山の人に接触する可能性が高い

ここで不信感を抱かれてはいけない

目立った行動は慎まないと…

　『不安だな...』

思わず弱音を吐いてしまった

　『あ。そうだ』

そうつぶやき私は部屋の本棚に近づく

そして、その裏に隠していたものを取り出した

　『イルカのストラップ』

これは、以前、まなに捨てられそうになって

急いで回収し、ここに隠したものだ

空却にもらった、大切なもの…

これがあったら頑張れそうな気がする…

私は、ストラップをお守り代わりにし

両手で包むようにして持った

　『よし、頑張ろう』

そうつぶやき、それをリュックの中にいれた

私は、まなみたいに目を細める

　『大丈夫。絶対できる』

そう自分に言い聞かせ

ドアを開けたのだった

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