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「…さくらがそんなことする理由なんてない。さくらが澪奈を"憎んでたり"してたなら話は別だけど、そうじゃないでしょ」
「っA、なんでいつもそんなヤツばかり庇うの！？」
なるべく刺激しないように言ったつもりだったけれど、涼音には意味がなかったようで、ヒステリックに責められた。
「別に庇う庇わないとかの話じゃないでしょ…」
聞こえないように小さく言葉を吐き出すと、タイミングよくドアが開いて、テンションの高い先生が入ってくる。
「さぁそろそろ約束の時間だぞ〜どうだ、やり逃げXさん！名乗り出る気になったか？ん？」
答える者は、誰もいない。
「ふぅ…しょうがないなぁ…じゃあ、誰かに裁きを受けてもらうか」
固唾を呑んだとき、先生の上着の内ポケットから、着信音が鳴り響いた。
「悪い悪い…携帯の電源切るの忘れてた」
そう言ってスマホを取り出すと、余裕そうだった先生の表情が突如として焦りに変化した。
「なんで警察が、文香の携帯を…」
珍しく、狼狽えたような声だ。そしてその隙を狙って、男子達が先生を取り押さえる。
「リモコン取れ！」
「──取ったぞ！」
里見の手には、先生の腕時計…基、爆弾のリモコン。甲斐が先生に跨って何発も殴る。その様子を息を凝らして見つめていると、突然、清掃用具の入っているロッカーが爆発した。
「…なんだよ今の！」
「いや俺じゃねぇよ！」
広がる動揺の中、油断していた甲斐の腹を肘打ちすると、先生はよろりと立ち上がった。
「俺がお前らの動きを見て、何も警戒してなかったと思うか？」
机の上に足を置いて、ズボンの裾を捲ると、そこには腕に着いていたものと同様のものが着けられていた。
「なんで…リモコンがもう一台…」
「こっちが本物だ。それはただの時計だよ」
「そんな…」
里見の手にあるリモコンは、押しても何の反応も示さない。
「さぁ、形勢逆転だ。お前ら全員黒板の前に並べ」
私達は逆らえるわけもなく、その指示に従うことしかできない。先生は中央の席に座ると、腕を組み、私達を鋭い眼差しで見据える。
「言ったよな、次、何かやったらペナルティだって──君達の上には、爆弾がある」
天井を見上げる。皆が急いでその場から離れようとするのを、先生は「動くな」と一言で牽制した。そして見せつけるようにリモコンをつけた腕を胸の前に上げると、ボタンを押す仕草をして、私達の恐怖心を煽る。
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ここここ - 私もサ読み君が大好きなので、読んでいて思わず笑みがこぼれそうです (2019年2月11日 20時) (
レス) id: a0edfdd1ef (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 胎児????さん» コメントありがとうございます^^そんな風に言って頂ける程の文ではありませんが、大変嬉しいです…！最近客観的に自分の作品を見るということが難しかったので、他の方にそう言って頂けるのはとても励みになります！これからの展開もぜひ見守って頂けたらなと思います。 (2019年2月9日 17時) (レス) id: d2c549795f (このIDを非表示/違反報告)
胎児????(プロフ) - コメント失礼します。本当はコメントは控えよう！と思って見ていたのですがあまりの素晴らしさにコメントを書かずにはいられませんでした。お話の進め方や書き方がとてもお上手で読みやすいです。これから里見くんとの関係がどう変化していくのかとても楽しみです。 (2019年2月8日 19時) (レス) id: 8684af6c84 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - ソラさん» コメントありがとうございます^^次のお話でもっと里見くんとの関係を掘り下げていく予定なので、お楽しみ頂けたら幸いです…！ (2019年2月8日 19時) (レス) id: d2c549795f (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 里見くんとの和解というか、優しい展開になっていくのをゆっくり見守りたいです。かっこいい。 (2019年2月8日 5時) (レス) id: 06b27bfe9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたる | 作成日時：2019年1月27日 22時
