標的45 ページ2
ピピピピピ
カチ
「ふぁ〜」
リボ「随分眠そうだな」
目覚ましを止め大きなあくびをしていると、リボーンが珍しそうな顔をしていた。
「あぁ、うん
昨日はあまり寝つきが良くなかったんだ」
リボ「なんかあったのか？」
「いや、たまにあることだから気にしなくて大丈夫だ」
リボ「…そうか」
少し怪訝そうな顔をされたが、まぁいい。
リボーンには気にするなといったが、妙な胸騒ぎする。
こういうことがある時は、たいてい何かある時だ。
充分警戒をしておかればならない。
誰かが傷ついてからでは遅いのだから＿＿
制服に着替えて支度を済ませ1階に降りると、いつもと少し違う食卓の風景がそこにあった。
奈々「おはようツー君、リボーンくん」
「おはよう母さん」
リボ「おはようだぞママン」
母さんはいつも通りニコニコと笑顔浮かべている。
「チビたちとビアンキは？」
そう。
いつもなら、自分より早く机に待機しているはずの居候組が、今朝は誰1人と姿がなかった。
奈々「ランボくんたちなら、昨日は夜寝るのが遅かったからまだ寝てるわ
ビアンキちゃんは朝早くから出かけたみたいだけど」
「へぇー」
リボ「朝からうるせぇ奴がいなくてせいせいするな」
リボーンの発言は、確かにその通りだけどもうちょっとオブラートに包んでほしかったかな。
奈々「あ、そうそう！
最近、並中の生徒が襲われてる噂を聞いたのよ」
「え？」
並中の生徒が襲われてる？
奈々「物騒よねぇ〜
ツナが強いのは知っているけど、女の子なんだから気をつけなくちゃダメよ？」
「うん…
大丈夫、わかってるよ」
「"女の子"か…」
母の言うとおり、自分はまぎれもない女だ。
だが、事情があるからといってその事実を隠しているのも、また自分自身だ。
もうあんな過ちを繰り返さないための最善の策。
この決断に後悔をしたことはない。
しかし、母は何も知らないにも関わらず、追求することもなく、俺の偽りに付き合ってくれている。
本当だったら、女の子の可愛い服を着せたり、一緒に女の子の格好で出かけたりもしたかったかもしれないのに…
仕方がないことだが、母には迷惑ばかりかけている。
そして、これからも＿
「フッ…とんだ親不孝ものだな」
ーーーーーーーーーー
おかしい
こんな展開になるはずじゃなかったのに
続く (更新停止中)
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作者名：ソラ | 作成日時：2017年7月25日 14時
