ブルームーンストーン4

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まだ2月末の夜は
寒くて…ぶるっと身震いする









『さみっ…コレ、使いなよ。』









ナオトさんが、おっきなマフラーを私の首元に、ぐるぐる巻いてくれる









「や、でも…ナオトさん寒いんじゃ」









『俺は、ヘーキ。』









…って、優しい笑顔。





.





夜空を見上げると…月は綺麗に半分









「ナオトさんは…いっつも…優しいですよね。」









そう言いながら、臣と2人で眺めた 夜空を思い出した。









『とか、何とか言いながら、いま、誰かさんの事、考えてたろ。』









「…え……」









心の中を丸裸にされた気がして、動揺すると、腕を…ナオトさんに強く掴まれた。









『俺を…見ろ。』









その言葉に

一瞬…ドキッとしたのも事実。









オシャレで、優しくて、大人で、凄く器の大きい人…









ナオトさんを好きになれたら

絶対、幸せになれるのに…









なんで、私は

臣じゃなきゃ… だめなんだろう…









自分の腕にあの時、ナオトさんに

抱きしめられた記憶が、自然と蘇る









『あはは、なーんてね。ドラマみたいなセリフ言ってみたかっただーけ。』









「….ごめんなさぃ。私…」









続きの言葉は、唇に触れた

ナオトさんの指先に、遮られた…









『ストップ。こうゆうの、謝られたら、余計つらい。』









「…ナオト…さん」









『ん？』









「私は、まだ…臣の事が…」









泣いちゃだめ…









こみあげてくる涙が、流れないように

思いきり 歯をくいしばる。

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