9☆ ページ19
『…あ。悪い。
こうされるのも…イヤ？』
「い、いやじゃないですっ！
あ、わたしっ、片岡部長の事が嫌いとか、ではなくてっ…その、」
『うそつけ〜。いや、もう、本当無理しなくていいよ？
でも。今は俺しかいないしな。我慢して怖かったらすがりつくなり、壁か何かだと思えばいいさ。』
寂しそうに言った片岡部長。
なだめるように撫でられた頭から、部長の温かさと温もりを感じる。
まだ鳴り響く雷に体が反応する度に、部長はそうして、いてくれた。
誤解を解く言葉を…きちんと伝えなきゃいけないのに…言葉が喉の奥でつまって…何にも…出てこない。
そんな私を見て、部長が
『…一つ…聞いてもいい？』
「え、あ…はい。」
『…Aちゃんは…俺の…どんなところが、嫌い？』
「え……」
想定していなかった質問に、
私は 完全にフリーズしてしまった
…私はどれだけ、この優しい人を傷つけてたんだろう。
悲しそうな部長の表情を目にして、改めて自分を強く、責めた。
「あの…部長、今から私が話す事、引かないで聞いてくれます？」
『…Aちゃんの話しで、俺が引くわけないじゃん。全部受け入れてやるから、どんとこいっ！』
……この人は…計算ですか？
いちいち私を ドキッとさせる
ニコやかに放たれた甘い言葉と、部長の優しい声に酔いそうになりながら、なんとか、正気を保ち
部長の目を真っ直ぐ見つめると、部長も同じように 返してくれた
「……実は…部長が嫌いとか、苦手とかじゃなくて、その…っ部長の、香りが苦手で……」
『え、香り？俺、そんなくさい？一応、気をつけてんだけど。』
自分の臭いを確かめるように、クンクンと、自分の腕に鼻を近づける部長。
「違うんです、くさいとかではなく、その、その香水の匂いが苦手で……」
『あぁ、ごめん。この匂いが苦手だったのか。今すぐ銭湯かどっかで流してくる』
「……！！」
そう言って立ち上がろうとした部長の裾を咄嗟に掴んで、引き留める。
か、顔が本気だった。
私のしょうもない、個人的理由に本気で、そんな事する気みたいな顔だった。
「あ、あの、その香水香り自体はすごくいい香りだなと、思うんですけど、」
『え、そうなの？だったら…何で？』
「……実は…元カレが
同じ物を使っていたんです。」
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ひろみ(プロフ) - みゆさん» 喜んでいただけて何よりです✨時間ある時、読んで下さい🥰 (2022年10月24日 16時) (
レス) id: 1c046313db (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - short story大好きです！！パスワード解除ありがとうございます！！！またキュンキュンさせていただけて嬉しいです😊 (2022年10月24日 14時) (レス) @page49 id: 8bff029943 (このIDを非表示/違反報告)
ひろみ(プロフ) - Ks411113さん» ありがとーございます‼️ショートはあまり得意じゃないけど、また書く事もあるかもしれません😊臣ちゃんですね♪了解です✨ (2022年10月22日 22時) (レス) id: 1c046313db (このIDを非表示/違反報告)
Ks411113(プロフ) - shortstory大好きです！新作あったら嬉しいです！特に臣ちゃん希望です。Pale blueは何度読んでも涙だが出ます。 (2022年10月21日 23時) (レス) id: 009c65d6a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひろみ
| 作成日時：2021年6月26日 12時
