ポートマフィアの三大ろくでなし【双黒】

明日から ページ38











『ねえ僕、一人なの？』



｢えっ、、、うん｣



『家出でもしたの？』



｢施設から、、、逃げてきた｣



『そっか。寒いからカイロと私の上衣、着なさい』



｢ありがとうございます｣



『……なんで逃げたの？』



｢、、、苦しいんです。彼処に居ると｣



『ダメそう？』



｢……だ、めそっっ、、う。。。


うっ、うう、、痛かったよぉッ、！

もう消えたい！！

なんで僕はこんな目に遭わないと、、！！



理不尽だッ……！！！｣




男の子は泣きじゃくった。

この世にはそりゃあ、

救いようのない奴ばかりで、うんと居る。

足枷を子供に付けて

苦しませ、悩ませ、精神から潰していく。



そうなった子供は親に憎悪を抱き始める。

よって、この子は施設の院長を

殺したいぐらい憎んでいる筈。




でもそれは違うと思う。




『少年、人を憎むな。

憎んだって何にも変わらない。


現実を見ろ！逃げているばかりでは

君は大人になっても
君と同じような子を生み出すばかりだ。

闇を彷徨うな。前を見なさい。




眩い程の光に恋焦がれて見たらきっと

君の明日は輝き始めるから。




さあ、立ちなさい』




｢っはい｣




『さあて、一緒に食事でもしない？』



｢いいんですか？｣



『うん。何が食べたい？空腹でしょ』



｢お茶漬けが食べたいです｣



『ふっ！はははははっ！空腹の少年が

茶漬けを所望ってすごいよ君。

じゃあ食べに行くか』




｢あっあの！｣



『ん？』



｢名前って……｣



『ああ、云ってなかったね。

石川。…………石川A。

あ！早くしないと閉店しちゃうよ！！』




｢ま、待ってください！Aさん！！｣









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