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*
定時に仕事を終わらせて、待ち合わせてるっていうお店に向かう。
「あ、元々俺らだけのつもりだったんで普通の居酒屋っすけど…」
『全然いいよ。私だっていつも普通の居酒屋だよ』
「Aさん、おしゃれな店とか行ってそうなのに」
ロンジュンくんには少しは素敵なおねえさんのように見えてたみたいだ。
お店についたけどジェノくんはまだ来てなくてロンジュンくんが連絡を入れるとあと15分くらいで来るみたい。だけど待ってられないというので先に飲み始めることにした。
「Aさんてさ、ジェノと何話すんです？」
乾杯するやいなや、唐突に聞かれた。
『え、別に。面白かった映画の話とか…そんな感じ？』
今まで何も聞いてこなかったくせにここで急に言ってくるなんて。でも、少しは気になるよね友達と会社の人が連絡とってるなんて。気持ちはわかる。
「たまにジェノが楽しそうにカトクしてたのAさんだったのかって…二人して俺に内緒で…」
『ごめんって。ジェノくんから伝わるかなって思ってたから』
「あいつ結構秘密主義ですよ。それに前にも言いましたけど他人に興味ないやつだから…意外で」
『ドンヒョクくんもそういってたけど…きっとロンジュンくんと繋がりあるから話しやすかったんじゃないかな』
ううん、他人に興味がないなんてそんなことないよ。
あんなにやさしい顔で接してたジェノくんを見たあとではそんな風には思えない。
でもきっとそれは彼らも知らない顔なんだろう。
「お、きた」
入口のほうを向いてるロンジュンくんがおーいって手を挙げたから私もふりかえる。
キョロキョロしてたジェノくんがロンジュンくんを、そしてそのあと私を見つけて、えっ？て顔をしたあといつもの笑顔になって私たちの席まで歩いてきた。
「なんだよ。Aさんもいるなんて聞いてないよ」
「言ってねえもん。サプラ〜イズ」
『ごめんね、急に混じっちゃって…』
ぜんぜん！嬉しいですってニコニコしながら自然に私の隣に座った。ロンジュンくんの隣に座るかと思ったから急に私の右側だけが緊張する。
「久しぶりですね、会うのは」
会いたいって思ってたのに顔を見たら色んなことが頭の中で駆け巡って、普通に対応できてるのか少し心配になった。
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作者名：chato | 作成日時：2022年4月12日 23時
