家族会議(ただし血縁でないものが取り仕切るものとする) ページ5
では、柱稽古は基本的には各々の屋敷で。と、まあなんとかまとまった会議であるが、Aは見逃さなかった。
煉獄がちょっとだけ眉根を寄せた。
その一瞬の反応に目敏く気づいたのが、愛情ゆえだと。心配しているのだと。自覚を除けば耀哉だけが分かっていて微笑んでいる。
「不都合でもあるのか、煉獄」
話しかけられて、すこし彼の肩が跳ねる。Aが不機嫌そうだったからだ。……実際は、未だ距離が縮まっていないことに落ち込んでいるだけなのだが。
「いえ、ありません！」
「ではお館様の決定に不満でも？」
「……いえ。その……父がなんと言うか……」
ピク、と柳眉が片方つり上がる。
女中紛いのことをしていた時分に、煉獄家にも邪魔をした。父・槇寿郎のことは把握している。
しかし、これでも煉獄は半年近く意識不明の身であったのだ。心配なりして、己の心と向き合い、立ち直っているものとAは思っていた。
「
肌を刺す怒気だった。
全員黙って、サッ！と下を向く。
Aに怒られた柱。同意異音語に蛇に睨まれた蛙がある(ない)。ただでさえそんなんなので、最近なんてもうメチャクチャだった。感情を直に出してくるんだもん。無感情な、もしくは穏やかな彼女に慣れてきたのに。
柱達は対応が分からなかった。オタクは繊細なので。
「……煉獄、」
「はい！」
「明日、貴様の家に行く」
「よォッ」
「……も…………？」
そうして煉獄は固まった。常から視線の行方がか分からない双眸は完全に虚無を見つめる。なんてったって推しIN我が家。情報処理が追っつかぬ。
頑張って脳内で想像してみた。が、それはこの間までの着物スタイルAであって、しかも玄関前にいるところまで限界だった。
今、あるいは二年前の彼女を思い浮かべると、……どうしても背景が戦場になってしまう。右手に刀、左手に鬼の頸、みたいな。修羅？
いや四月一日殿が優しい人だってことは知ってんだ。
でもほら、それとこれとは話が別っていうか……解釈の関係上あれっていうか……俺は俺の責務を全うするっていうか……
そんな煉獄のことを一瞥しながら、Aは続けた。
「大体、私の家庭事情ばかり明け透けなのも気に食わなんだ。こうなれば他所の事情に首を突っ込みまくるぞ私は。お前はろくろ首かというくらい、もうこれでもかと突っ込む」
お前の力になりたいのだと、どうして言えないのか。
「さしあたって煉獄、お前だ」
頑張れ煉獄、頑張れ！
お前は長男だから頑張れる！
お前の父親の明日はどっちだ！
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海神 瑠花(プロフ) - 再会ですか！？わーー！！このシリーズすっっごく好きで更新あったりしないかな〜って常々楽しみにしていたので嬉しいです！ありがとうございます楽しみにしてますね！！ (6月27日 7時) (
レス) id: 047a8ff329 (このIDを非表示/違反報告)
アホ毛50%(プロフ) - ノルンさん» 再開していきます…！応援ありがとうございます♡ (6月21日 22時) (レス) id: d38558f5f7 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 更新されとる！！！！！！！ありがとうございます！！！ (6月21日 7時) (レス) @page7 id: 01548bf821 (このIDを非表示/違反報告)
shashakidayo(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて何度も読み返してます！更新の予定はありますか？！ (2021年1月3日 1時) (レス) id: 2928414592 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - スピード、センス、ギャグ、ノリ、何をとっても最高に面白かったです！！続きも楽しみにしてます!!! (2020年7月6日 17時) (レス) id: 6412d0e74c (このIDを非表示/違反報告)
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