02:友人ゼロ ページ4
学校を早退した私たちが向かうのはボーダー基地。ざっくり説明すると「職場」、「バイト先」的な所である。
今日は2時から防衛任務が入ってるのだ。だから、早退したという訳だ。
同じ高校に通う先輩で、太刀川隊のオペレーターの柚宇さんは、先生に呼び出されたらしい。と、出水が言っていた。
きっと、この間のテストについてだろう。あの人、赤点取ってたからなぁ。
出水「時間ギリギリに来るって」
「そ」
くわぁと欠伸をすると、隣を歩く出水は「お前なぁ」と呆れ気味のご様子。同じに隊に所属しているからって、仲が良い訳でもない。
出水「お前、クラスに友達いないだろ」
「うん」
出水「否定しねェのか」
「事実だから。それにいなくても生きていける」
私がそうバッサリと話を終わらせるのはいつものことで、出水は溜息をこぼす。隣で溜息をつかれるのは不快だ。
そして、お互い黙ったまま歩き続けて約5分くらい経つと、十字路へ辿り着く。このまま真っ直ぐ進めば、すぐ基地に行ける。
そこで私は、歩みを止めた。出水はそれに気付かず私を置いて数歩歩いて振り返った。
出水「どうした?」
そう尋ねる出水を無視し、問う。
「カフェかコンビニどっち?」
出水「は?時間もそんなねェしコンビニで」
出水がそう答えてすぐに彼の手首を握ってコンビニの方へ駆け出した。急なことに流石の出水も慌てた様で、「お、おい!」と喚くが構わず私は突き進む。
良い “ 未来 ” の為に。
──回避するのだ
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ゆう - 続き気になるー!本当に面白いです!できれば更新していただきたい。 (3月17日 19時) (レス) @page29 id: 619c9e8827 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - ここで終わるのはもったいない…続き、気長に待ってますから (8月11日 14時) (レス) @page29 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
Doll(プロフ) - 嫌だ! (2018年12月21日 14時) (レス) id: 637c8a3b3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:緋イノラ猫 | 作成日時:2018年9月2日 0時