検索窓
今日:5 hit、昨日:12 hit、合計:230,540 hit

episode37 ページ40

.




『お兄ちゃん、この魔法はどうやったらできるの?』



?「ああ、それはな____」




……お兄ちゃん、ああ、懐かしい。……そう、私には兄がいた(・・)

ひとつ歳の離れた兄、クロード・サフィリア。
お兄ちゃんは私よりも魔力があって、頭もいい。ミドルスクールではいつも一番で、自慢のお兄ちゃんだった。




『お兄ちゃんみてみて!この前教えてもらった魔法できるようになったよ!』



クロード「すごいなA!完璧じゃないか」



『へへ……あ、あとね!ユニーク魔法の効果を増やしたの!ただ相手を眠らせるだけじゃなくて、記憶を無くしたり治癒だったり…』



クロード「!!そ、そうか…」



『これも全部お兄ちゃんのお陰だよ!いっぱい練習に付き合ってくれてありがとう!』



クロード「………ああ」




仲のいい兄妹でご近所さんでも有名だった。お兄ちゃんが大好きで、寝る前によく本を読んでもらったりして。幸せだった。でも____




母「どういうこと!?どうしてクロードが…!!」



父「一体なぜ……」



『お父さん?お母さん?どうかしたの?』



父「!!A……お前、一体クロードに何をした!?」



『お、お兄ちゃんがどうしたの!?』



母「とぼけないでちょうだいっ!どうしてクロードじゃなくてお前にNRCの入学案内書が……」



『NRC…?私に…??』




私が14歳、そして兄が15歳の時、NRCから入学案内書が私宛に届いた。そう、私宛に。

それはどう考えてもおかしかった。だって15歳のお兄ちゃんが普通は選ばれるのだから。




クロード「ただいま!」



母「あ……クロード…」



クロード「A?なんで床に倒れ込んで…」



父「………クロード、落ち着いて聞いてくれ」




父は説明した。クロードではなくNRCに通うのはAだと。

クロードは絶句したまま動かなかった。それもそのはずだ。クロードはAよりも魔力があって、頭も良くて……




でもそれは間違いだった。クロードは気づいていた。自分の妹が自分よりもはるかに優れていることを。




クロード「………はは、ははは、ははははは!!」



母「……っ!?く、クロード…?」



クロード「なんだよそれ……オレは今までどれだけ努力して、必死に………それなのにっ……!!!」




その時、兄は初めて私に手をあげた。




.

episode38→←episode36



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (118 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
399人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ミヤ(プロフ) - リリィさん» コメントありがとうございます〜!!更新頑張れます!!! (2020年8月4日 18時) (レス) id: 60cbf0898d (このIDを非表示/違反報告)
リリィ - めっちゃ面白いです!!更新頑張ってください!! (2020年8月4日 16時) (レス) id: 36b39b29b1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ミヤ | 作成日時:2020年5月27日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。