出会い ページ2
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〜遡ること三ヶ月前〜
俺は生まれつき不自由なく過ごしていた。
容姿・中身・成績が抜群で失敗などない。
「あっ!!玉森くんよ!!」
「キャー♡玉森くんおはようー♡」
「玉森くんこっちを見てー!!」
高校の校門をくぐるとたくさんの女子たちがキャーキャーと騒いでいる。
俺の姿を見るだけで失神する女子もいる。
水「タマーおはよう!!」
黄「がっちゃんおはようー」
緑「タマー!!!!助けてー!!!!」
黄「ニカ、また宿題の問題を教えてほしいの」
緑「そう!!俺じゃ宿題の問題を解けないんだー!!」
黄「わかったよ教えてあげるから」
緑「ありがとうタマ!!」
友達のニカとがっちゃん。
今日もこの2人はうるさく話してくる。
女子からはモテてるし男子からはうるさく話してくれるし。
俺の人生に「失敗」という言葉がなかった。
≪ドン!!≫
≪ドササ!!≫
黄「痛っ」
3人で廊下を歩いていたら横から誰かがぶつかってきた。
そして物が散乱する音が聞こえた。
紫「ごっごめんなさいっ!!大丈夫ですか!?」
ぶつかってきた人はいかにも陰キャと思える人物だった。
やけに鼻に目がいく。
黄「痛いなちゃんと前を見ろよ」
紫「ごっごめんなさいごめんなさい.....」
彼は鞄を前に持ちガタガタと震えて謝っていた。
緑「おいタマ、こいつに話をかけるなよ」
黄「えっ?」
水「こいつはアニメオタクのいじめられっ子だよ」
黄「えっ.....」
2人に話を聞いて初めて彼を知る。
確かによく見ると鞄につけているキーホルダーとかはなんかのアニメのフィギュアだった。
水「タマ行こ」
黄「うん.....」
これがあいつの出会いだった。
俺はあいつを助けたせいで人生をめちゃくちゃにされたから。
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作者名:桐山ななみ | 作成日時:2024年1月29日 18時