＊ ページ25
『あぁもう、本当に……』
私はそこまで言って言葉を止めた。そしてその後には大きくて深いため息。それは先程から何度も繰り返されているものだった。
その原因は、推しであるレオくんの先日の言葉だった。
一番嬉しいのは大好きと言われること、なんて簡単なことのはずなのに今の私にはそれはできない。
それは私が臆病だから、そんな弱い私が悔しくて苦しくて心が押しつぶされそうになる。
言ってしまえば楽になるはずなのに、それを拒んでしまうのはこの関係が終わってしまうのではないかと不安に思ってしまうから。
絶対なんて存在しないから。
それが何よりも私を不安にさせ、関係が壊れる恐怖を覚えさせた。バカみたい。心の中で私は自虐的にそう笑った。
怖いなら捨ててしまえばいいのに、それができない、なんて傍から見たらアホらしいだろう。けれど、それが私にとって一番難しいことなのだ。
こんな想い捨てられたら楽なことくらい私だってそれくらい知ってる。分かっている。けれどそれが出来ないくらい私は彼に溺れてしまっていたのだ。
『レオくん、好きだよ』
私は一人呟いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 328人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りむ。 - こちらこそ、すてきなさくひんありがとうございました！！ (2021年3月25日 8時) (
レス) id: 76d2fea91c (このIDを非表示/違反報告)
碧生 - ぽぽ様の作品をいつも拝見させて頂いてます。ここがぽぽ様の憩いの場、ストレス発散出来る場所となるように願ってます。あと、いつも楽しく作品を見させてもらってます。これからも執筆活動頑張ってください！私はぽぽ様の味方です！ (2021年2月23日 11時) (レス) id: 7ffc4172b1 (このIDを非表示/違反報告)
詩帆(プロフ) - ぽぽさんは、強いと思います。きちんと向き合えるから。だから負けないでください。! (2021年2月21日 18時) (レス) id: 46695abdda (このIDを非表示/違反報告)
詩帆(プロフ) - 離婚してからも、母は私達子供とは何度か会いましたが2年前から全く会っていません。愛想を尽かしたのでしょうか… (2021年2月21日 18時) (レス) id: 46695abdda (このIDを非表示/違反報告)
詩帆(プロフ) - けど、お父さんは私達子供が好きだったみたいで… 挙句の果てには、母は浮気しました。 (2021年2月21日 18時) (レス) id: 46695abdda (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽぽ | 作成日時：2021年1月26日 0時
