今井勝俊 ページ6
.
｢好きです！｣
『ごめんなさい』
これで何度目だろうか。
目の前のガタイのいい男性…もとい今井さんは、
｢では、また明日!!!｣
そう言い残して立ち去って行った。心做しかしょんぼりしているように見えるその背中は、少し小さく感じられた。その横では谷川くんが、明日がありますよ、今井さん！！と必死に励ましている。
あーあ、今日も振っちゃった。心の中で呟く。
毎朝学校に行く道の途中で私を待ち伏せしている今井さんは、私が断り続けているにも関わらずめげずに告白してくるのだ。
しかし、先程も言ったように本当は私も出来ることなら『私でよければ。』という返事を返したいのだ。けれど、告白される→断るのループを長い間してきたせいで、何となくOKと言い出しずらくなってしまった。
毎日毎日健気にストレートな言葉で告白してくる今井さんに絆されて、最近では断った時のしょんぼりした顔が何だか可愛く見えたり、それでいて喧嘩の時には強くて頼もしい今井さんのギャップに胸がキュンとしたりしている。
いや、これでも最初の頃は本気で断っていたのだけど…。
────────
事の発端は数週間前。
『あー、遅刻しちゃう！』
学校に遅刻しそうになっていた私は、全速力で商店街を走り抜けていた。
｢うわっ！｣
『きゃっ！』
運悪く、ちょうどお店から出てきた人にぶつかってしまったのだ。
『あっ、ごめんなさい！』
ぶつかった相手はいかにもツッパリですって感じのガタイのいい男の人で、慌てて頭を下げて謝った。
｢あぁ、いや、こちらこそすみません。美しいお嬢さん、怪我はありませんか？｣
『あ、えっと、私は大丈夫です。あなたが倒れないように支えてくれたので…』
う、美しいお嬢さん…？
慣れない言葉に首をかしげながらも、いい人そうで良かったと内心ほっとして笑顔がこぼれる。
すると、その男性は突然胸を抑えて唸りだした。
『えっ！もしかしてどこか怪我しました！？ごっ、ごめんなさいっ！』
どうしようどうしようとオロオロする私の手をぱっと握った男性は、数秒間じっと私の顔を見てから言った。
｢…俺と付き合ってください！｣
『…え？』
────────
まぁ、このあと何やかんやあって仲良くなった私達。そしていつの間にかあの毎朝の告白が恒例行事のようになっていたのだ。
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pico(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» リクエスト了解致しました！少々お時間下さい。 (2019年1月1日 22時) (
レス) id: 9523295b39 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - リクで夢主と片桐が相良様を騙してるのが見たいです(騙された大賞みたいな感じで) (2019年1月1日 21時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
pico(プロフ) - 水空色さん» 了解致しました！両方書かせていただきますね!!期待せずにお待ちください！ (2018年12月28日 18時) (レス) id: 9523295b39 (このIDを非表示/違反報告)
水空色(プロフ) - picoさん» はい！！忙しければ片方で大丈夫です！ (2018年12月28日 15時) (レス) id: c0998fa5ff (このIDを非表示/違反報告)
pico(プロフ) - 水空色さん» リクエストありがとうございますー！それは片桐さんのお話と相良さんのお話をそれぞれ1話ずつ、ということでいいんでしょうか…？ (2018年12月28日 13時) (レス) id: 9523295b39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pico | 作成日時：2018年11月20日 23時
