伊藤真司 ページ15
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『ねぇ伊藤くん、話ってなあに？』
学校帰り、伊藤くんに話があるから喫茶店に行かないかと誘われて二つ返事で頷いた私。
いつもと違って三橋くんや理子ちゃんがいない二人っきりの喫茶店に、いつもよりどこかソワソワと落ち着きのない伊藤くん。
話ってなんだろうとずっと気になっていた私は、席に座ってすぐに口を開いた。
｢えっとね…｣
きょろきょろと目を泳がせながら歯切れの悪い返事をする伊藤くんに首を傾げる
｢はぅっ可愛い…じゃなくて！
…あのね、Aちゃん。話っていうか、渡したい物があって｣
長ランのポケットから四角い白い箱を取り出した伊藤くん。
｢ちょっと手出してもらってもいい？｣
『う、うん』
そろそろと右手を出す
｢あっ、右手じゃなくて左手がいいな｣
『うん？分かった』
差し出した私の左手を伊藤くんが優しく持ち上げて、四角い箱から何かを取り出した
薬指にスっと何かをはめられる
『えっ』
薬指にはめられたきらりと光るリングに一瞬思考が停止した
バッと勢いよく伊藤くんの顔を見ると少し恥ずかしそうに笑う彼と目が合った
｢婚約指輪のつもりなんだけど、受け取ってくれる？｣
声が出なくてぶんぶんと首を縦に振ると、嬉しそうに笑う伊藤くんにそっと頬を撫でられる
｢そんな高いものじゃなくてごめんね。本当はもっとお金貯めて高いの買いたかったんだけど、一刻も早くAちゃんに俺のモノって印を持ってもらいたくて｣
あと変な虫が寄ってこないようにって意味も込めてあるけど。
ちゅっと薬指に付けられた指輪にキスを落とされて、その瞬間込み上げて来たものが目からぶわっと溢れ出した
『う、うぅ、ﾋｸｯ…うぅぅぅ…ｸﾞｽｯ』
｢えっAちゃん！？な、泣かないで！？｣
『うっ、だって…ﾋｸｯ…う、嬉しくて…』
私がそう言うと少しほっとした様子の伊藤くん。
もしかして私が指輪を渡されたのを嫌がって泣いたと思っていたのだろうか。そんなの世界が終わってもありえない
まぁなんにせよ、それまでワタワタしていた伊藤くんは少し余裕を取り戻していた
｢そんなに泣くと目が溶けちゃうよ｣
そう言って目尻にちゅっとキスをしてくるほどには。
『っ、伊藤くんのばかぁ！イケメンっ！男前っ！』
｢えっAちゃんどした！？｣
『もうっ！だいすきっ！！！』
｢えっ、お、俺も大好きだよ！｣
ここが喫茶店じゃなかったら思いっきり抱きついてる。
代わりにぎゅっと両手を握り合った。
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pico(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» リクエスト了解致しました！少々お時間下さい。 (2019年1月1日 22時) (
レス) id: 9523295b39 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - リクで夢主と片桐が相良様を騙してるのが見たいです(騙された大賞みたいな感じで) (2019年1月1日 21時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
pico(プロフ) - 水空色さん» 了解致しました！両方書かせていただきますね!!期待せずにお待ちください！ (2018年12月28日 18時) (レス) id: 9523295b39 (このIDを非表示/違反報告)
水空色(プロフ) - picoさん» はい！！忙しければ片方で大丈夫です！ (2018年12月28日 15時) (レス) id: c0998fa5ff (このIDを非表示/違反報告)
pico(プロフ) - 水空色さん» リクエストありがとうございますー！それは片桐さんのお話と相良さんのお話をそれぞれ1話ずつ、ということでいいんでしょうか…？ (2018年12月28日 13時) (レス) id: 9523295b39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pico | 作成日時：2018年11月20日 23時
