なのに、目黒くんが甘すぎる。 (ページ38)

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〉止まっちゃえばいいのにページ38

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そう言うと

ペリペリと包装紙からチョコを取りだし始めた。

『ここで開けるの！？』

目「食べる」

『ここで！？』

目「今、手が汗まみれだからAさん入れて、俺の口に」

『ちょっ……！ちょちょちょそれは！』

目「ん」

戸惑っている私を他所に目黒くんは

目を閉じ、口を開けて待機している。

『っ、』

ドキドキしながらもチョコを口元へと運ぶ。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ぱくっ

目「うん、うまい」

『エ、エヘへへへ』

あまりの恥ずかしさに

笑って誤魔化すしか無かった。

『……あ！雪降ってる！』

目「本当だ」

『…………っ！』

窓際に行って外を見ていると、

目黒くんが後ろからやって来て

バックハグのような体勢で同じく外を見た。

『でっ、電車止まっちゃうかも！今日は早く帰った方がいいかなっ？』

目「…………止まっちゃえばいいのに」

『え？』

目「そしたら今日はずっとひとり占めできる」

『……っ、』

勇気を出してよかった

ありがとう。

目黒くん

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深澤side

深「雪か〜さみぃ〜！……って、ん？」

学校から帰ろうと、ふと校舎を見上げた。

そこに居たのは

目黒と、仙人…………

ジッと見すぎていたのか

バチッと目黒と目が合ってしまい、

そのまま逃げるように学校を後にした。

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おいおいなんだよあの2人！！

距離近すぎね！？

あれで付き合ってないとか

どういうことだよ……

“『片想いごっ……』”

片想いご(・)ってなんだ？？

片想い後(・)？

片想い語(・)？

そういや、

「ごっ」って小さい「っ」入ってたな……

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………………………………ん？

深「片想いごっこ……？」

なーんて、

そんな“ごっこ”聞いたことねぇし。

バカか俺は……

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