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早速スポドリを作りに水道へ行った
うわ、やらかした
ほかのマネージャーいないし、七絵いるじゃん
「他校の人と何楽しそうに話してたの?A」
「別に、落とし物拾ってもらっただけ」
「あー、そのAが持ってるペン?」
「そうだけど」
「貸して」
素早く取られたペンはそのまま勢いをつけたまま、私の腰に刺された
あっけにとられて、しばらく経つとズキズキと痛み始めた
「私の邪魔しないでね??」
そう言ってペンを落とした彼女は、不気味な笑顔でそう言い去っていった
ギリギリペンの先は出ていなく、まだ不幸中の幸いだった
1回トイレに駆け込み、鏡で見てみると青紫色のあざに血が滲んでいた
部屋に戻り、絆創膏を貼り
先程の水道へ戻ろうとした時
「マネージャーさん、サボっちゃいけないんじゃねーの?」
そういったのは黒尾だった
「別に、ものを取りに来ただけだよ」
「ふーん、そうじゃあ戻りな」
事情を知らない人に腹を立ててはいけないが
どうしても言い方が気に入らなかった…
私の事情なんて知らないくせに
水道に戻り、スポドリの粉を入れ混ぜる
いつも通りの作業で、マネージャーの仕事だ
でも彼女は体育館の中で高い声で声かけをするだけである
まあ、初見の人からしたら違和感しかないんだろうが
先生もあの愛想のいいあいつに取り込まれていて
部員もいつしか、声かけする彼女が仕事していると認識していたようだ
最初の頃は仕事をしていたが
途中から全て任せ、スポドリを配る時はいつも彼女だ
表の仕事は七絵
裏の仕事は私
どうしても表にいる人の方が仕事しているように見えてしまうのはしょうがないよね
と行き場のない不満を言って、いつも通り仕事をした
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作者名:やなぎ | 作成日時:2024年3月5日 22時