占いツクール
検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:13,070 hit

twelve ページ12

『ただいま』


「あら、A。おかえり」


家に帰りリビングに入ると母の姿があった。


父は長期出張で家に居らず、母と2人で暮らしている。


しかし私は母の事があまり好きではない。


母は私や父のことをちゃんと愛していたが、母はそれ以上に自分を深く愛していたからだ。


全てを自分優先に世界を回している母は、私を文武両道の娘に育てようとした。


それに精一杯応えようとした私だったが、この個性が足枷となった。


"なんでこんなことも出来ないのよ"


"いい点を取らないとお隣の奥さんに自慢出来ないじゃない"


「ねえ、A?聞いてるの?」


『え、ああ、ごめん』


「進路。どうするつもりなの?」


『えっ、と。雄英にしようと思って…』


「ふうん…雄英ね」


"は?何を考えてるのこの子は"


「きっと大変だと思うけど…」


"雄英なんてアンタが受かるわけない"


「貴女はやればできる子なんだから」


"受けるだけ無駄じゃない"


「頑張りなさい」


"身の程を弁えなさいよ"


"受験に落ちたなんて近所に知れたら、評判が悪くなるじゃない"


全部、聞こえてるよ。


否、母のことだから聞こえている事に気付いて言ったのだろうか。


『…ありがとう、お母さん』


溢れる想いをグッと堪え、母に笑顔を見せて自室へと戻った。


そのままベッドにダイブして、歯を食いしばる。


ちくしょう、悔しい。


いっそ無個性なら、何も知らずにひたむきに勉強していたのかもしれないと思った。

thirteen→←eleven



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (56 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
104人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

パラ(プロフ) - この小説すごく大好きです!この先どうなるのか、とても気になります!更新頑張ってください。 (12月8日 7時) (レス) id: f36bf98a59 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:おもち | 作成日時:2017年8月15日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。