ポアロの常連さん【名探偵コナン】 (ページ1)

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１話ページ1

きっかけは高校生になったばかりの頃

私の親は亡くなった。

私と、まだ１歳にも満たない小さな弟を残して。

ショックで泣くに泣けなくて、お葬式でもずっと下を向いていた。

そして、残されてしまった私達を助けてくれたのは

小さな飲食店を営む夫婦だった。

二人はとても優しくて、血のつながっていない私達を向かいれてくれた。

自分達の子供のように接してくれて嬉しかった。

そして、１年の月日がたったある日

父と母は死んだ。

　

爆破事件に巻き込まれて。

まわりの親戚や父と母にお世話になった人達は、私達を

"疫病神"そう罵った。

それから私達を受け入れてくれる人は見つからず、

二人が残してくれたお金があったので、アパートを借り、

高校を中退し、１日中バイトをしてお金を稼いでいた。

弟の太陽が幼稚園に入った頃、私は珍しく１日中バイトはなかったので、家でゆっくりしていた。

働きすぎなのか、ゆっくりしようにも、落ちつかなくて散歩をしようと家を出た。

そうして、散歩をしていると、喫茶店が視界に入った。

"喫茶ポアロ"

初めて見る喫茶店で、まだ新しくできたばかりなのかと思った。

スルーしようと思ったが、私は何故かあの喫茶店に入らないといけないような気がして、入っていった。

マ「いらっしゃいませ。どうぞ、お座り下さい。」

店内には、マスターと思われる人物が１人で、他の客はいなかった。

『……あ、はい…』

カウンター席に座り、メニューを開く。

マ「ご注文はお決まりですか？」

『えっと……じゃあ、オススメってありますか？』

マ「そうですね……コーヒー、なんてどうでしょう？」

コーヒーは飲めない。だが、ここで断るのも失礼だと思い、

『じゃあ、コーヒーで』

コーヒーを注文した。