Prolog ページ2
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太陽が元に戻ってから十数年が経った。
フレッドは立派な大人になったし、死んで行った仲間やジェナたちは、生まれ変わり第2の人生をのびのびと歩んでいる。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿私だけが、何も変わっていなかった。
特に何かを思う訳では無いが、なんだか虚しかった。
そんな思いを胸に、私はある機械を握りしめている。
この機械は、ある発明グループが作り上げた平行世界を自由に行き来できるもので、今は亡きセラの力が元になって作られている。
私が平行世界へ行く理由は2つ。
まずは、私も新しい人生を歩みたいから。
みんなのことを忘れたい訳では無いけど、やっぱりこのままでは踏ん切りがつかない。
そしてもう1つは、私のオリジンを見つけること。
サーフたちはこの世界にオリジンが存在していた。
でも、私だけはオリジンが見つからなかった。
戦いが終わったあともずっと探し続けた。
でも、それでも、いくら探しても見つからなかった。
だから私は、僅かな可能性を求めて、平行世界へ行く。
そこに何も無くても、目的のひとつは果たせるのだから。
だから…………きっと、それでいい。
フレッド「もう行くのか？」
「フレッド。うん、そろそろ行くよ。」
フレッド「そうか。寂しくなるな。」
「じゃあ時々会いに来ればいいよ。みんなも連れておいで。」
フレッド「そうするよ。」
少ない荷物と、もしものために今まで使った武器と携帯用の武器を持ち、フレッドと距離を取った。
フレッドを見ると、なんだか寂しげな顔をしているように見えた。
まあ、子供の頃からずっと一緒だからね。
「……じゃあ、またね。子供たちを頼んだよ。」
フレッド「…ああ。元気でな。」
私は機械を起動し、流れに身を任せた。
次に目を開ける時はきっと…＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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そこが、私にとってのニルヴァーナになるはず。
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作者名：七瀬 | 作成日時：2023年9月28日 6時
