4話 ページ5
・
乱歩「はー、美味しかった!ご馳走様!」
「ご馳走様“でした”、な。」
乱歩「う……ゴチソウサマデシタ。」
「ああ、お粗末さまでした。」
うどんの器を流しに置くと、屋敷の奥の方から数人の声が近づいてきた。
乱歩は俺たちの他に誰かいるとは思わなかったようで、肩を大きく揺らして俺にしがみついた。
奥から出てきたのは、明るい茶髪に茶色の瞳の少女、藤色の髪に紫の瞳の少年、若草色の髪に黄色の瞳の女性だった。
「お前たち、起きたのか。」
少女「羅刹さま!おはようございます!」
乱歩「羅刹“さま”…?」
「…そういえば、まだこの子達の紹介がまだだったな。」
3人を俺と乱歩の前に座らせ、各々紹介していく。
「まず、この娘が“
胡羽「はいはーい!好きなものは羅刹さまと猪口とココアだよ!よろしくねっ!」
「次に、この少年は“
海螺「どうも初めまして。趣味は読書です。よろしくお願いしますね。」
「最後、この女性が“
菊李「えぇっと………よ、よろしくお願いします…。」
菊李が挨拶をしたあと、胡羽が「それだけ?」という顔をした。
菊李はそれに気づくと、オドオドしだした。
菊李「えっと、その、あのぅ………お、お茶を入れることが…得意です……。」
「よく頑張ったな、菊李。」
菊李「あっ、ありがとう、ございます…。///」
「そして、この少年が江戸川乱歩という。今日からここに住まわせることになった。仲良くしろよ。」
乱歩「よろしくね。」
乱歩がそう言うや否や、胡羽が目をキラキラさせて乱歩に質問攻めをしていた。
その様子を見て立ち上がり、俺は先刻食べたうどんの器や箸を洗っていく。
全て洗い終えると、胡羽がさらに目を輝かせていた。
胡羽「ねえねえ羅刹さま!この子すっごいよ!」
「そうなのか?」
胡羽「うんうん!乱歩ね、海螺の本の内容を全部当てちゃったんだよ!」
「ほう…。それはすごいな。」
すごいすごいと飛び跳ねる胡羽を落ち着かせ、俺の膝に座らせる。
そして、乱歩が口を開いた。
乱歩「別に普通だよ。羅刹もわかるでしょ?」
「やってないからわからんね。海螺、何か問題を出してご覧。」
海螺「はい!じゃあ…。」
・
10人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:七瀬 | 作成日時:2023年3月26日 2時