当ててみなよ、名探偵【文スト】【チェンソーマン】 (ページ24)

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番外編3 ページ24

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名探偵の分の会計も終わり、今は公園に向かっている。

そこで少しお菓子を食べるようだ。

公園に着くと、小さなベンチに2人並んで座った。

乱歩「はーあ、疲れたー。さっ、食べよ食べよ。」

「おっさんなのかガキなのか…。」

乱歩「うるさいよ、年齢不詳。」

むくれる名探偵を横目に、ミルクケーキを口に入れた。

控えめな甘さがじんわり広がり、なんだかいい気分になる。

乱歩「それ、よく食べてるよね。そんなに好きなの？」

「ああ、好きだよ。」

確か、初めて食べたのは……＿＿＿＿＿＿＿。

デンジ『リリアちゃん！これマジうめぇ！』

『そう、良かったね。』

パワー『リリアも食ってみよ！！ほれ！！』

『ムグッ！？』

アキ『おいお前ら！！大丈夫ですか？』

……あぁ、そうだったね。

“ここ”にも、君たちがいた。

もうそろそろマキマも人間界へ転生しただろう。

記憶はないだろうけど、元気にしてるといいな。

乱歩「……ふぅん。」

「…なに？」

乱歩「べっつにー？」

子供がはぐらかす時のようにそういったこいつになんだかイラっとした。

きっとなにかに気づいたんだろう。

そうだとしたら、それはきっと……。

乱歩「全くもー！なんでうちは揃いも揃って過去に囚われてる奴が多いんだ！」

「…過去があるから今がある。私たちは過去に囚われて生きていくしかないんだ。それを乗り越えられるかどうかは別だけど。」

乱歩「なるほどね〜。でも、僕はそうは思わない。」

名探偵は立ち上がり、私の前に立った。

太陽の光が逆行となって彼の顔は見えない。

乱歩「君の言うことを否定するつもりは無いよ。でも、僕はこうも思う。＿＿＿＿＿＿＿＿＿過去を経験とし、今この時を生きる。そして、未来に繋げるんだ。」

そうだろう？と私に顔を近づけたとき、彼の顔が見えた。

とても自信満々に、笑っていた。

時折、彼には恐怖心がないのかと思う時がある。

こんなに自信がある彼なら、“悪魔(私)”の存在を知らないことも納得できそうだ。

「たまにはいいこと言うじゃん、名探偵。」

乱歩「ちょっと！“たまには”じゃなくて“いつも”でしょ！？」

「あはは。……ありがと。」

乱歩「…帰ろっか。」

「うん。」

番外編end