当ててみなよ、名探偵【文スト】【チェンソーマン】 (ページ18)

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14話ページ18

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中島「勤め人(サラリーマン)。」

太宰「違う。」

中島「研究職。」

太宰「違う。」

中島「工場労働者。」

太宰「違う。」

中島「作家。」

太宰「違う。」

中島「役者。」

太宰「違うけど、役者は照れるね。」

適当な職業を言って当てようとしたらしいけど、あっくんは見事に玉砕した。

国木田「だから、本当は浪人か無宿人の類いだろ？」

太宰「違うよ。この件では私は嘘などつかない。で、リリアちゃんは？」

サムは、そう言ってニコリと笑う。

私は、サイコメトリーを使ってサムの過去を見た。

「…マジか。」

太宰「ん？」

中島「もしかして、わかったの！？」

「…まあ。」

そう言うと、あっくんは教えてくれと私に懇願した。

サムは一瞬目を見開いたが、すぐに目を伏せた。

「ヒントならあげる。」

中島「ほんと？何？」

「…友は偉大、かな。」

太宰「！」

サムの記憶に居た、赤い髪の男性。

彼がサムを黒から白に塗り替えてくれたのだろう。

…なんだか、マッキーを思い出す。

私は彼女の生まれ変わりを何度も見てきた。

会う度に名前も姿も変わり、会う度に私のことを全て覚えていない彼女。

それでも、夢はただ1つ。

「誰かと対等な関係になりたい」。

ただそれだけだった。

私は………サムにとっての赤髪の彼のように、マッキーを救えていたのかな。

…マッキーに会いたい。

中島「友……うーん、やっぱりわからないや。」

太宰「うふふ、降参かな？じゃ、ここの払いはよろしく。」

中島「あっ…！」

太宰「それとリリアちゃん。一寸来てくれ給え。」

「…いいよ。」

サムに連れてこられた先は屋上だった。

サムは柵に腕を乗せ、街を見下ろした。

太宰「どうしてわかったんだい？私の前職を。それに私の友……“織田作”のことも。」

「…やっぱ、それだよね。」

私はサムの隣に行き、柵に背中を預けた。

雲が浮かぶ空を見上げ、口を開いた。

「サイコメトリーって知ってる？」

太宰「過去視、だろう？…あぁ、なるほど。それを使って私の過去を見たのか。」

「そう。」

太宰「そういう異能力かい？」

「…まあ、似たようなもんだよ。」

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