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「Aちゃんっ、それでねっ、国木田さんが…」
「改札見えてきましたよ……」
現地集合を強く希望したAだったが、そうはいかずに会社の経費にて乗った電車で望月愛里咲と共に向かうA。
Aは望月の事が死ぬほど嫌いだが、望月の方はそうでもない。
寧ろ仕事を手伝ってくれるAはまぁ好きな方なので先程からずっとペラペラと喋り続けていた。
「(胃が痛い穴あきそうお腹痛い頭痛い脳みそ死ぬ)」
しかしAは死ぬほど家に帰りたかった。
ずっと望月が私ってモテるよねトークを悪気なしで延々としているからだ。
「それでねっ、太宰さんも私を見て……」
もう3回は聞いた話をエンドレスで話す望月を見ているだけで逝きそうだ。
新月のため我らが幽霊聡司は居ない。つまり、二人きりでの地獄の空間。
そして望月が女とバレた昨日から”Aちゃん”と呼んでくるのにもイライラしていた。
「……豪華」
耳を塞ぐように努力しながら歩くと、ようやく目標のビルに辿り着いた。
ライトアップされ、豪華な庭園と遠目でも見えるエントランスの大量の警備員。
この豪華なビルで盛大に行われる晩餐会。
そして、そこで隠密に行われる裏取引。
晩餐会に招待されるのは女性のみ。そして開催者の親族は誰でも入って良いんだとか……。
しかし私は(私達と言いたくない)招待されていないので裏口からコソコソ入らねばならぬと言う訳だ。
「裏にも5人……いやあの辺にも多分潜んでいるから10人は固いな……。とりあえず睡眠薬で」
「よしっ!私に任せてっ!」
気の茂みに隠れて警備員の調子を伺っていた私。すると、望月が意気揚々と茂みから出ていく。
手を伸ばすが空を切り、望月さん!と叫んで制止させようとするが一切話を聞かずに歩くゴミにイラッくる。
そうだ。小1と共同任務に来ているんだ。
そう思って我慢した。
止まれ!と警備員の男に怒鳴られる望月を見る。そして自分も異能力発動の準備をした。怪我でもされたら自分の責任になるからだ。
「侵入し」「【異能力】天女の愛!」
望月が叫ぶと、可愛らしいが何処か憎たらしいピンク色の巨大な人形が現れる。
警備員が一瞬叫んだ気がしたが、まもなく人形が歌い出した。Aは耳を塞ぐ。彼女の異能力に掛かってしまうから。
「もー、Aちゃん!私にばっかり任せないでよ」
貴方が勝手にしたんでしょう?
そんなこと言えるはずもなく、望月により眠らされた警備員の顔をドカッと蹴り上げたのはまた秘密。
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おまけ
「あいたた……え?なんで俺鼻血出てんの!?」
理不尽
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綾部伊沙(プロフ) - 鯖印の鯖味噌味の鯖さん» 鯖!? 超絶久し振りだな 見てくれてたんですね! ありがとうございます!今から作りま〜す (2023年4月27日 19時) (レス) id: b1825981c0 (このIDを非表示/違反報告)
綾部伊沙(プロフ) - 灯花さん» コメントありがとうございます! 続いてしまいましたね汗 もう少しお付き合い頂ければ幸いです。 今から続続編作りますね〜 コウカイデキルカハベツダガ (2023年4月27日 19時) (レス) id: b1825981c0 (このIDを非表示/違反報告)
鯖印の鯖味噌味の鯖(プロフ) - わーいうれぴ🫶続続編頑張れ! (2023年4月26日 21時) (レス) @page50 id: 18bb949ae1 (このIDを非表示/違反報告)
灯花(プロフ) - 続続編がんばれ!楽しみにまってます! (2023年4月26日 14時) (レス) @page50 id: 118fbd2628 (このIDを非表示/違反報告)
綾部伊沙(プロフ) - 雪見さん» !!?!?? ありがとうございまずッッッッ 今日普通に塾だったしケーキ食べてないわで一寸寂しかったんですよ泣 あぁぁぁ嬉しいです!!覚えていて下さってありがとうございます! めっちゃやる気出ました更新頑張ります!! (2023年4月22日 22時) (レス) id: b1825981c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綾部伊沙 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/e8e9c819a37/
作成日時:2023年3月2日 18時