今日も社畜は探偵社で嗤う

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午後一時は、割と早くやって来た。
ダメって言われても帰ります。有給休暇使ってでも。

頭の中で皮肉を呟きながら時計の音を胸に支度をする。
流石と言うか、どれだけ激しく動いてもその茶色の前髪は微動だにしない。

「って、小泉さん私のお仕事やっててくれてないんですかぁ！?」

頼まれてねぇからだよそんぐらい貴様のダチョウ以下のお花畑脳でもわかんだろうがてか押し付けんな

ストレスMAX状態のA、”頼”までを無意識に呟く。

「すみません。望月さん、私貴方に頼まれていませんよ?」
「つくえに置いていたじゃない………うわぁぁぁん」

泣き出す望月、慰める社員達。
もう帰っていいかな…………

この茶番をボーッと眺めながら思う。泣かないで、とか可愛い顔が台無し……とか、Aを責める声とか、本当に私に何を求めているのだろう。

……帰ろ。

呟いたのか頭の中で思ったのかは自分でも分からない。Aは無言で支度をし、タイムカードを切った。

「Aバイバーイ」
「ん。永火屋で。」

ちゃっかりと飲みの約束を取り付け、靴を慣らし探偵社の敷地内から出ていく。
まだ、社内では慰めと悪口が広がっていた。

「これだから人間は………。今も昔も変わりねぇな。」
そして一人の幽霊が窓を開け、その陽を眺めていた。



近々、人生が大きく変えられることをまだAはしらない。
否、知りたくもない。



＿＿＿
ノロウイルス、エグィィィィ
死ぬかと思ったぁぁぁぁ！(現在進行形)

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