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8話 ページ9

「おばあちゃん!あのね私ね!もう足し算も出来るし、平仮名も漢字もカタカナも書けるよ!」

私が優しさに触れたことがないと言ったのは少し大袈裟だったかもしれない。色々なことがありすぎて忘れていたけど、私にだって優しい記憶はちゃんとあった。


記憶の祖母は微笑むだけで触れた手は冷たかったし、周りは温暖な色で包まれていただけで暖かい事は無かった。ただ静かで何も感じなかった。

すぐに夢だと気づいてしまう。ちゃちな私の夢。
結局の所一人。もう何も暖かい夢を思い出せない。あたっはずの記憶が消えていく。一つ階段を登る事に、少しづつ薄れていってしまう。

いつか、祖母がどんな人だったのか忘れ、自分がのうのうと生きるんじゃないかと思うと吐き気がして、泣けてくる。

忘れたくないことがあるはずなのに少しづつ忘れてしまう自分がいる。少ない優しい記憶を集めて、保っている精神が壊れそうな気がする。

平気なフリをしても、何をしても、ふとした時に忘れていることを思い出して、それが何だったかも思い出せなくなる。


「はは…本当、嫌になるなぁ……」


溢れ出る感情に飲み込まれてしまいそうで怖い。どんなに笑顔を作っても涙が溢れてくる。嗚呼本当にいそっの事、

「死んで、しまおうか」






___「A!!!」


一気に夢から引き戻された。目を開けるとアバッキオさんと怒った顔のレイがいた。何故か右手が暖かい。

誰かに触れてるというか……。手を握ってる…?


「ん………
うわぁぁあ??!?!」


私は咄嗟にゴロゴロっ!と横に転がって下に落ちた。そしてベット下にすかさず転がって自分の顔を手で覆った。


わ、わた私はなんてことぉおおお?!?!な、何を血迷って一体あんなことを?!レイの声で目が覚めたはいいけど、その間ずっと手を握ってたの?そういう事!!?

頭をゴンゴンと床に打ち付けながら私は1人悶えていた。



「違う意味で、死にたい…」

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マリイ - アバッキオ好き過ぎる (2019年5月7日 17時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - フラジールさん» 返信遅れてすみません!私もアバッキオが大好きです!更新頑張ります!! (2019年3月7日 19時) (レス) id: ac6852a1fa (このIDを非表示/違反報告)
フラジール - 僕はアバッキオが大好きです!!!だからこれからも便新頑張ってください!!! (2018年12月29日 16時) (レス) id: 2dbf63808e (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 絶狼(ゼロ)さん» コメントありがとうございます!話は結構悩んでいるので嬉しいです!全体的に1話ズレていました!貴方様のコメントのおかげです、ありがとうございます!!のびのびですが更新頑張ります! (2018年12月22日 8時) (レス) id: ac6852a1fa (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - もみじ丸さん» コメントありがとうございます!返信が遅れ、申し訳ありません…。発送が素晴らしいなんて…そんなそんな!更新頑張ります! (2018年12月22日 8時) (レス) id: ac6852a1fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆき | 作成日時:2018年11月12日 0時

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