復讐という名の約束【剣の王国】 (ページ7)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:825 hit

第6篇真の王ページ7

「…私、アーカンザスから来ました…
ち…父…父がっ…突然領主様に連行されてしまって…エメラルド…首都(エメラルド)へ…」

普通に話してくれないかなと思いながら次の言葉を待つ

「この靴を渡せば…わたせば、助けられるかもしれないんです…。でも…ッ早く行かないと…早く行かないと裁判に間に合わない…!!!」

その靴を渡しても助けられるはずがないのにね

「父が打首になってしまう…!!!!」

「ワァオ」

エコーが声を上げた

「父を助けたいの…!!!お願い…!!

どうか私を離して…!!!!」

その必死になる気持ち分かるよ(・・・・)
でも、でもね

『…無駄だよ
何をやったって貴方のお父さんは助からない
諦めた方がいい』

だって、エメラルドについた頃には…

「諦めたくないの!!!
この靴と引き換えなら父は助かるのよ
靴を渡したら放免を考えると領主様が…『本気でそう思ってるの？』

頭お花畑みたい。
私が何を言っても全部の花は枯れないな

「勝算無さすぎ、立場も弱すぎ、暴力で簡単に靴を奪われるぞ

そしてあんたも、あんたの親父も纏めて首をはね飛ばされるな
それにそうやって素性も知らない相手に自分の弱点を明かす…オツムゆるすぎ

同情を誘えば開放されると思ったなら考え甘すぎ」

「さすがド田舎…辺境領領邦「アーカンザス」脳みそお花畑だな」

言葉の刃がすごいね～、さすがのお姉さんでも言い返せない？と、思って顔を上げるとお姉さん顔が怖い

「だ、だって…！

誤解なのよ…父はただの農夫で…五分族なんて…知らないわ
この靴だってきっと何かの間違いで手元に来ただけで…」

”長の娘”って言われた時は否定しなかったのにね

「その靴は部族の誇りだ。手放すなんてありえない

…恐らくあんたの父親はド田舎(アーカンザス)に逃げ延びて身元を隠してたんだろう。女王が先の王を追放し王の忠臣「円卓の五分族」を虐殺し始めた時からひっそりと今まで」

「見つかれば最後だもう逃げられない

知ってるだろ…この国の王位継承制度。国をあげた[王権崇拝]にもとづく掟だ。「王の剣カリバーンを引き抜いた者がこの国の王になる」王の剣(カリバーン)は心の王しか認めない」

それなのに、真の王はただの人殺し。
私たちの大切な人を…