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69話 ページ21

愛「おでこにキスされた!?」




『愛羅…!声が大きい…』




愛「あっごめん…」



お昼はあっという間に終わり、今は部活の時間

あの時2人でそのままお昼を食べたのだが、私は魂が抜けたような状態でずっとぼーっとしていた

卵焼きや唐揚げの味なんかまったく感じとることができなかった

それほど混乱していたのだろう



愛「へぇー…!なんかラブラブだね!
口同士でキスはしたの?!」



『うぇ!?』



愛羅の急な質問に、思わず筆をベチャッと床に落としてしまった

どんだけ動揺してるんだろう私




愛「あちゃ〜!ごめんごめん」



『急に…急にそういうこと言うのやめてよ愛羅…』



愛「えへへ〜!ごめんね」




『まぁ…許す』


なんだか楽しそうに笑っている愛羅
そんな表情を見てすぐ許してしまう私は相当ちょろいやつだろう

床に絵の具がベッタリつているのを必死で雑巾で拭いて、美術の先生にバレませんようにと願う

それにしてもキスだけであんなに動揺するなんて、本当に本当のちょろい女だと思われる…

キスなんか余裕よ余裕、みたいな感じだしたいけど、絶対無理だ

だってまだファーストキスもしてない素人なのに



『はぁ…なんかさとみくんとの恋愛経験の差を見せつけられた感じ』




愛「まぁさとみくん、モテるし、学園の王子様だもんね
そりゃあ女の子の扱いにも慣れてるでしょうね…」




『だよね…』




経験豊富なさとみくんが羨ましいと思う反面、私には何かもやもやした感情が心の中を漂っていた


『ん〜…なんかな〜…』




愛「?どしたA」





『いや、気のせい
なんでもない!』



気を取り直して、私はさっさと筆を洗って、真っ白なキャンパスに灰色の絵の具を淡々とのせていった




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部活の場面書いたの何気に初かも…?

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作者名:みかんの果汁 | 作成日時:2021年1月2日 21時

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