守りたいもの伍【中原中也】 (ページ34)

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【番外編】センター試験ページ34

リクエストでもあった通り読者様の中の何人かは明日からセンター試験を受けるそうです。
遅くなってすみません。
勉強の休憩する時に読んでくれると幸いです。

今回の話は少し私情が含まれておりリアリティがあると思います。
ぼかしたり、変えたりしている所もありますが、殆ど想像で書きます。

この話は本編とは全く関係ない学生パロです。
家族構成も違います。父役も違います。
Aさんは中也さんの一つ下です。
彼は既に大学に通っておりAはその大学を受験するつもりです。
浮動な理由で大学を受けるように思えますがすみません！！其処はお許し下さい。

────
Aside

明日は人生を半分を決めると言っていいほどの大切なセンター試験がある。緊張して前日の夕食は上手く喉を通らなかった。
そんな私を見て父は溜息をつき、

「そんな状態で明日は大丈夫なのか？」

威厳があり完璧を求める父の質問に即座に返答は出来なかった。黙り込む私に続けていった。

「…失敗は許さないからな。
家の恥さらしだけになるなよ。」

「────っ
ご馳走様！！」

私は勢いよく立ち上がり吐き捨てるように言い、自分の部屋に戻りドアにもたれかかり考えた。

(…家の恥さらし…)

父の言葉でさっきまでとは比べ物にならないくらいの不安が私を襲った。

合格出来るの────？

今考えるともっと勉強出来たはずなのに────

何でしなかったの────？

もし失敗したら────

色々な不安がのしかかり潰れそうになっている私に携帯の着信音が聞こえてきた。

～♪

この音楽は…中也だ。

「あっ…」

私は弱々しい声を出し携帯を手に取り電話に出ると明るい声で中也が

「いよいよ明日だなァ。」

「……」

今声を出すと彼に不安にさせるので黙っているが、

「…不安かァ？」

やはり彼には分かってしまうようだ。
私は消えそうな声で

「う…ん…。」

「誰だって怖いよなァ。
俺だって一年前は同じような気持ちだった。
だがお前が電話で励ましてくれてそんな気持ち、何処か行っちまった。だから今年はお前の不安を取り除かせてくれ。」

そうだ。
去年推薦合格を決め余裕の太宰先輩が中也に電話してみたら？と言われて邪魔じゃないかと思って恐る恐る電話したんだ。

ギュッと携帯を持つ手が強くなる。