95 ページ4
Aside
「太宰が組合の息がかかった者により異能特務科の人と居る所を襲われ怪我を負わされた。」
国木田さんから言われた言葉は私を気を失わせるには十分だ。私は姐さんに支えられながら何とか意識を保ち立っていられた。
「……お前の気持ちは分かる。」
「っ…」
私は声は出ていないが必死に訴えた。
『私に組合を潰させて』
と。
しかし国木田さんは口の動きで私の言葉を理解したのか首を振った。
「駄目だ。
太宰からの伝言だ。
『君の事だから1人で組合を潰すとか云うでしょ。私は君が傷つく姿は見たくない。大丈夫、策はある。その時まで待ってて。』と。…太宰の気持ちを察してやれ。」
何時もそうだ。
私の知らない所で彼は傷つく。
何のために私は彼の傍に居るのか…
「…Aや。安心しろ。彼奴は自分でも死ねぬ奴じゃ。組合如きで死にはせぬ。」
と優しく私の背中を撫でる。
私が落ち着きを見せると国木田さんは続ける。
「…敦は組合に捕まった。鏡花は連続殺人犯として軍警に逮捕された。」
私は思わず鏡花を溺愛している姐さんを見る。
姐さんは暗い顔で私の手をそっと握り締めた。
「…まずいじゃろ。
太宰は怪我を負い。童は組合に捕まり、鏡花は軍警に。…戦力を失ったお主らに何が出来る？」
「…」
国木田さんは黙った。
今、探偵社は絶体絶命の状況。
『私がマフィアに戻って首領に願えば、貴方達の死は免れます。組合にやられるくらいなら此のヨコハマを大切にしているポートマフィアに降伏した方が宜しいですよ。』
と文字を見せると、国木田さんは首を振り
「太宰は『1週間後に動く。…それ迄何もしないで』だそうだ。」
1週間後？
その時真逆あんな事が起こるとは思っていなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 52人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
怜央@(プロフ) - �麌� 琴音�鵑気�» そうなんですね！ありがとうございます！これからも頑張って下さい＾＾ (2017年12月24日 10時) (
レス) id: 6573dcaaae (このIDを非表示/違反報告)
�麌� 琴音��(プロフ) - 怜央@さん» 夢主ちゃんの絵はイラストでは御座いません。ポケットランドというゲームで作ったアバターです。いろんな服、整形や可愛い髪型があるのでオススメです！ 文才をお褒めいただき有難うございます。中也「作者調子乗る」← (2017年12月24日 10時) (レス) id: 177fd1c1c3 (このIDを非表示/違反報告)
怜央@(プロフ) - 読ませて頂いています！文才があって羨ましいです(*^▽^*)夢主ちゃんのイラストが可愛い... 私もそういう感じのイラストを描いてみたいです(笑)応援しています！ (2017年12月24日 10時) (レス) id: 6573dcaaae (このIDを非表示/違反報告)
�麌� 琴音��(プロフ) - 紫月さん» ！？ 夢主ちゃんお口チャック！← 指摘有難うございます！ (2017年12月24日 8時) (レス) id: 177fd1c1c3 (このIDを非表示/違反報告)
紫月 - 初めまして!最初から読ませて頂いております。とっても素敵なお話ですね！(^-^)ところで、94話の最後夢主ちゃん喋れていませんか？一応、ご確認と言うことで...突然すいません！更新頑張って下さい!! (2017年12月23日 23時) (レス) id: 73c563ba73 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：�麌� 琴音�� | 作成日時：2017年11月21日 22時
