守りたいもの【中原中也】

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中原中也side

「は？」

俺はAの意外な言葉に呆気にとられた。

「いや…その…えっと…強制じゃなくて…
仕事を…共にしたのだから……仲間(？)ですよね？」

と真っ赤になっているA。
太宰は嬉しそうにAの手を取り

「私は太宰治。異能は『人間失格』。異能力無効化だよ。君の仕事ぶりは素晴らしいよ。仲間と言わず、恋人に。そして一緒に…」

心中の誘いを言おうとしたので俺はAから離し、殴った。
一人で死んでろ。

「！？」

俺に殴られた太宰を心配するA。
案外Aはイイヤツなのだと感じた。

「俺の名前は中原中也。異能は『汚れつちまつた悲しみに』だ。触れたものの重力のベクトルと強さを操れる。仲間？とっくに俺らは仲間だろ。」

「…っ【嬉しそう】

私は…知っているかと…思いますが……森A。異能…は…父から……他言無用と…言われているので…言わえません。…以後…お見知りおきを」

と言って丁寧に礼をしてきた。
太宰は興味深そうに

「でもいいのかい？
要らない情報は教えちゃいけないのに。」

というと、彼女は苦笑して

「私は…悪い子なので…逆らいますよ。あ、こんなにおしゃべりなのも秘密です。薬の量が増えちゃいます。」

悪戯っ子みたいに微笑むA。


これが俺/私達の出会い。

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