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Aside
今、私は中也と手を繋ぎながら街を歩いている。
「…」
「…」
何故こうなったかというと
丁度20分前に遡る。
…
私は探偵社の社員達に挨拶を済ませると治は提案した。
「久しぶりの外なんだ街を見てきたらどうだい?案内するよ?」
私の手を取り事務所を後にしようとすると、国木田さんが治の胸倉を掴ん怒鳴った
「貴様!
仕事をせんか!仕事を!」
治を無理矢理席に座らせ仕事をさせる。
彼はコチラを見て「ごめんよ〜」といいたそうな顔を向けてきた。
当分治は手があかないとみえる。
「Aさん、僕が街歩きに付き合いますよ。」
敦君が名乗り出てくれた。
嬉しいが彼は組合に狙われているので、外出は避けてほしい。
「いえ、私ひとりでも大丈夫です。」
と丁寧に断った。敦君は驚いて
「駄目ですよ。Aさんはマフィアから狙われているんですから1人じゃ危ないです。」
敦君は優しさを感じる。
でも彼を危険な目に合わせる理由には…
困っているとパソコンのキーボードを打ちながら治が
「大丈夫だよ敦君。彼女の好きにさせてあげて。」
「で、でも太宰さん…」
「マフィアも人が盛んに活動しているこの時間帯で派手な真似はしないよ。それに彼女は襲われても逃げるだけの力はある。心配ないさ。
それに思っていたより早く薬の方も大分抜けてるみたい。与謝野女医のおかげだよ。
でも…もし何かあったら電話してね。」
深刻そうな顔の治は胸ポケットにしまっていた携帯をコチラに放り投げた。
本当は私を外に出させたくなさそうだった。
しかしそれに気付かない敦君は安心したように身を引いてくれた。
私は安心させようと治の頭を撫でて事務所を後にした。
街に出ると
見慣れた帽子と見慣れた身長を発見した。
(ちゅ、中也!)
私は駆け寄ろとするがスグにその足を止めた。
…中也以外の人たちに見られたらマズイよね…
辺りを見回すが中也の部下達は見当たらない。
(…居ない。)
私は中也の傍に駆け寄り、後ろから抱きしめた。
「?!」
中也は驚き後ろを振り返り私だと分かると、驚いていた。
「な、何でお前が!?」
「街の散歩。…久しぶりに外に出たから。」
中也に笑いかけた。
ちゃんと笑えてるかな?
おかしな所ないかな?
中也に会ったら、そんな事を心配してしまう。
少しでも良く見せたいと思うのは何故?
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麌 琴音(プロフ) - ゆっき〜なさん» ありがとうございます!更新亀ですがこれからもお付き合いいただけると嬉しいです! (2017年11月6日 5時) (レス) id: 177fd1c1c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっき~な - 初めまして!面白いです。頑張ってください( ・∇・) (2017年11月6日 0時) (レス) id: 597d4e34a8 (このIDを非表示/違反報告)
麌 琴音(プロフ) - らんら♪さん» らんら♪さん見つけられてよかった!ありがとうございます (2017年10月26日 5時) (レス) id: 177fd1c1c3 (このIDを非表示/違反報告)
らんら♪ - やっと見つかったw面白いよ!頑張ってね (2017年10月25日 23時) (レス) id: e91c587f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麌 琴音 | 作成日時:2017年10月18日 21時