俺だけ。 (ページ21)

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裕翔side

今日は髙木くんと初めて飲みに来ている。

やっと叶ったから話は途切れることなく

ずっと盛り上がっていた。

しばらくすると、お互いのスマホが震えた。

通知を開くと

いのちゃんからのメッセージと１枚の写真が送られていた。

いのちゃんの一言に思わずププッと笑いながら

写真を開く。

写真を開いた途端胸の奥がドクンッと動いた。

そこに映っていたのは

いのちゃん、大ちゃん、光くん、そして薮くん。

薮くん今日飲みに行ったんだ、いいなっ、

薮くんの表情は少し笑っているけど

不貞腐れてる感が出ている。

たぶん、ひかが隣じゃないからだろう。

ズキっと胸が苦しくなって、薮くんを見つめる。

中「いいなぁぁぁぁぁ」

息を吐き出したと同時に出た言葉に自分自身も驚く。

髙「なに、どーしたの？」

ジョッキに口をつけながら隣で問いかけてくる髙木くん。

相変わらずイケメンだなぁと思う。

中「グループ見た？」

髙「グループ？、、、あぁ、これね」

俺に言われてグループラインを開いた髙木くん。

薄らと笑ってまた画面を閉じた。

中「いいなぁ、羨ましい」

髙「この４人が？」

中「うん、、」

ずっと両肘をつきながら

写真をというか薮くんを見つめていた。

髙「裕翔、薮くん好きなの？」

髙木くんがなんか言ってる、、、

ん？

え？

中「、、えっ！？」

頭が追いついた頃にはもう遅くて

反射的に髙木くんを勢いよく見てしまった。

俺の反応を見てニヤニヤしながら

ビールを口に運ぶ髙木くん。

やばいやばいやばい

バレてるバレてるバレてる！！！

中「え、え、な、え、なんで！？」

冷静な態度を取ろうと思ったのに全然ダメで。

顔も段々と熱くなっていく。

髙「だって、ずっと薮くん見てるじゃん笑」

中「いや、その、えっと、、あの、ち、違くて、」

どうしよう、どうしよう

鼓動が早くなり、汗も出始める。

髙「今更、言い訳はむりだぞ？笑分かりやすすぎ笑」

中「、、、はぁぁぁ、やっぱだめだ俺」

カウンターに両肘をつきながら頭を抱える。

中「頑張って隠してたんだけどお酒飲むとやっぱダメだね」

もういいや、髙木くんに全部話そう

中「俺、、好きなんだ、薮くんの事が」

意をけして言葉に出すと恥ずかしくて

髙木くんを見れなかった。

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それから髙木くんには全てを話して

俺の恋を応援すると言ってくれた。