紅一点ですが優しくされる気配がありません 2

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スタッフの人達が主に働いている階に行ってみる。



ハリムオンニは、経歴も長いと思うし、すぐ見つけられると思うんだけど.......。






すれ違うスタッフの人達からの視線を感じながらウロウロしていると、





「.......あ、」





ある大きな机に乗せられた、たくさんの手紙やぬいぐるみ。


「armyからかな.......。」





自分宛で貰ったのは、全部目を通している。


「へぇ....、こんなにたくさん......。」





ふと机の端に目をやると、別にされたように置かれた二通の手紙。



手に取ってみてみると、2つとも私宛だった。





ゆっくり中身を確認すると、







「.......アンチか.......。」




もう目にしないと思っていた。


消えるわけないのに。





スタッフは私に気を使ってくれたのか、それともたった二通だから伝えるまでもないと思ったのか、どちらにせよ今までアンチはずっと続いていたんだ。




(前の私なら全然傷つかないんだけどなぁ。)



よりによって、スランプに入った今、久しぶりにアンチを目にしてしまったから、結構ショックだ。




ST(ｽﾀｯﾌ)「え、あ！Aさん！？」



私が手紙の前にいるのに気づいたスタッフが、駆け寄ってくる。
そして私の手元を見て、一瞬顔を強ばらせたのがわかった。



「......全然大丈夫ですよ。気を使わせてしまってすみません。」



ST「あ.......。」



どこかほっとしたような表情をしたスタッフに一礼して、練習室へ戻る。






室内には、もうメンバーが来ていた。





(......私のダンスを見て、メンバーはどう思うだろう。)




初めてかもしれない。ダンスをするのが怖くなったのは。






(でも、やらなきゃ。)





深く深呼吸をして、ダンス室の扉を開いた。

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