理解者 ページ17
影山side
七瀬「さぁ！僕はセッター君に何を頼もうかな〜」
七瀬さんは俺の横で笑っていた
影山「次は負けませんから、それとその呼び方やめて下さい」
結局勝負にも負けて上機嫌な七瀬さんとモップを掛ける始末
影山「あの！七瀬さんは俺の事知ってたんですよね？知ってて煽ったんですよね」
七瀬さんの手が止まったって体育館に声が響いた
七瀬「勿論。北川第一出身影山飛雄。天才的な才能を持つ反面独断専攻的なプレーが目立つ選手でコート上の王様との異名を持つセッター」
下を向いてじっと聞いていた。いつだって俺の評価はそこで止まっていた。けどこの人は
七瀬「中学最後の公式戦よく頑張ったね」
違った。言葉とともに頭を乱暴に撫でられた
七瀬「どうせあの試合の後ろくにお疲れ様も言ってもらえなかったんじゃない？」
俺の目に七瀬さんの笑顔が少し滲んで映った
七瀬「幾ら酷いプレーをしたってその人が練習してるかしてないかなんて一目観れば誰だって分かる。君のプレーは努力の結晶だった。ただそれがチームにうまく作用されなかっただけの事。君の頑張りを否定する理由にはならない」
七瀬さんの言葉が痛いくらいに胸に刺さった
今までそんな事を言ってくれる人は1人も居なかった
七瀬「だからよく頑張ったね。お疲れ様」
そう言って俺の肩を叩いてモップを体育館の倉庫へ置きに行った
心の奥底にあった苦しみが少しずつ消えていくような感じがした
自分の努力を認めてくれたのはこの人が初めてだった
七瀬「ねっ！掃除も終わったしそろそろお願いを聞いてもらおうかな」
影山「なんですか？」
七瀬「俺さもう疲れて歩けないからおぶってみんなの居る大体育館まで運んで」
思いもよらないお願いで動揺しながらも俺は七瀬さんをおぶった
影山「そんなんでいんすか」
七瀬「意外と大体まで距離もあるしちゃんと運べよー！」
しゅっぱーつ！という掛け声で俺は歩き出した
背中の上の七瀬さんはすごく華奢で軽かった
七瀬「ねぇ、さっき泣いてた？」
影山「泣いてません」
七瀬「素直じゃないな〜」
影山「このまま川に落としますよ」
風が強く強くなると同時に微かに声が聞こえた
七瀬「君はまだまだ強くなれるよ」
七瀬さんの独り言
俺は聞こえないフリをしてそのまま歩いた
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ゆん(プロフ) - おもしろかったです🎵続きが気になります！更新頑張ってください！ (2022年6月4日 14時) (
レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
花 - 続きが気になります!頑張って下さい! (2021年5月1日 13時) (レス) id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - シバさん» コメントありがとうございます！これから更新頑張ります！ (2020年10月29日 20時) (レス) id: 778f791615 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - 美咲さん» ありがとうございます！これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2020年10月29日 20時) (レス) id: 778f791615 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - のんさん» ありがとうございます！応援していただけてとても嬉しいです！ (2020年10月29日 20時) (レス) id: 778f791615 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちごみるく | 作成日時：2020年3月30日 9時
