教科書に乗る我々国の無能とは私のことです

二十二話 ページ23

貴方side


『怖かったからです、本心から心の底から嫌われたんじゃないかって。
私は、怖がりなんです、臆病なんです…ダメな人間なんです』

だから皆様から見放されたんです。

『あの時私の判断は間違っていたから貴方達は私を嫌ったそうでしょう？』

なんて言ったらアイ姫に頬を叩かれた。
私は一瞬何が起こったのか全く理解が出来なかった。何故貴方が私を叩くんです？

｢A様の馬鹿！！
A様は大馬鹿者です！！私が悪いのに全部自分…貴方が悪いと言います！！｣

｢私が我儘だから貴方は苦しんだのでしょう？！
貴方は神様から同情されその上生き返らせて貰えるはずだった！！なのに貴方は自分にではなく私に使った｣

｢それが馬鹿なんです、私なんて死んで地獄に行けばよかったんです！！｣

｢なのに、なのに…！！｣

私の目の前で泣き出す姫。
なんで…？なんでですか？何故貴方が泣くんです？あの時も今も泣きたいのは私の方なんですよ？

『〜〜〜っ！！貴方が貴方様が泣く意味が分かりません！！
泣きたいのは私なんです！！やっとしれた仲間の温かさ優しさそれを壊したのは貴方でしょう？！』

『何故今貴方が泣くんですか？！
貴方が泣いたら…泣いてしまったら……私が…悪いみたいじゃないですか…』

私が悪者じゃないですか…。
悲劇のヒロイン？そんなのなれるはずがないんです。
ほら貴方が泣いたから貴方の周りに人だかりができる、呼び出したのは私なのに…。

『私が悪者じゃないですかっ…。
もう、嫌です、もう…やめてください…』

確かに貴方は私より優秀で私より強くて…なにをしても私より貴方が上です。
貴方がヒロインで私が悪女ですか？

『こんな事なら…生まれて来なければ良かったです』

生まれて来なければ…こんな思いはしなくてよかったんです。
こんな思いするぐらいなら…。

『我々国の皆さん、運営国の皆様。
日常国の皆様、そしてアイ姫』

『私、Aは、A・アルファは』

『Ｘ年、○月✕日本日ここで』

気持ちは直ぐに変わる。
人間なんて所詮そんなもの、友情も全部そうだ…。

嗚呼もう嫌だ…。

そう思いながら屋上の端に行く。
この学校受け身のとり方を学んだりとか後ヤンチャな人が多いいので屋上に柵がなくその上とても高い。

『終わろうと思います』

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