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隠れ家として使っていた場所が春雨の襲撃を受けて木っ端微塵となる。星海坊主の忠言がなければ、私たちも消えていただろう。燃え盛る隠れ家を眺めながら、私たちは星海坊主に付いていく。
「絶景だねェ。まさか、たかが残党狩りに春雨十二師団中六師団が動くとは」
「そのうちの半分は
「俺にゃウジ虫がはい回ってるだけの絵ヅラにしか見えねェ」
「俺の
付いていくと、春雨師団の船から大勢の人が降りていくのが目に見えた。あれだけの人数を相手にするのは私たちでもしんどいだろうな、と見ていると星海坊主さんが怪訝な顔で私たちが何故星海坊主さんに付いてきたのかを聞いてきた。私と阿伏兎は目を合わせてから小さく鼻で笑う。
「奴等は夜兎を根絶やしにするつもりだ。どうせ死ぬなら生ける伝説と心中するのも悪かもねェかもな」
「俺ァてめェらの団長殺しにきた男だぞ」
「んなもん、私らも何回あのバカを殺したいと思ったのか……なんてね、冗談。生きて団長に会うには貴方の力を借りて会いたいんですよ」
そう言うと、星海坊主さんは神妙な顔で敵の情報を訊ねてきたので、私たちは答えていった。
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爆撃音と火薬の匂いがそこら中混じり合う。星海坊主さんが一人で春雨戦艦を相手にしている。
「あの親子どうなってんの。本当に一人で春雨を潰す勢いだよ」
「もしコイツが伝説に残る戦いなるなら、そこに俺達の出番はあるのかねェ」
次々と星海坊主さんは春雨艦隊を撃墜していった。奇異な光景に私は乾いた笑みを零していると、春雨の軍勢がコチラに向かってくる。
「伝説の背中を護った男達がいたと」
「ねえねえ、私は女なんですけど。阿伏兎知ってる?」
「男相手できる女なんてゴリラと同じなんだよ」
「私に対して失礼すぎ」
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ますしん - 更新お待ちしています (9月4日 14時) (レス) id: 330bdb2da9 (このIDを非表示/違反報告)
零 - 神威オチがいいです (5月23日 7時) (レス) @page24 id: 5a2153f7ba (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - こんばんは^_^楽しく読ませて頂いてます。沖田くん落ちが好ましいですが、沖田くんピュアなの好き! (2023年3月4日 20時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
ミワ(プロフ) - かっちさん» コメントありがとうございます。今作品の夢主を気に入っていただき、ありがとうございます!夢主の投稿を是非載せてください! (2023年2月28日 23時) (レス) id: 07a3cb3a6c (このIDを非表示/違反報告)
かっち(プロフ) - この作品の少し大人な感じがリアルで惹かれました。そしてこの夢主ちゃんを描いてしまいました…。私のイラストを更新する作品にそれを出したいのです。それから、この作品の夢主ちゃん描きましたよ、とこちらのURLを貼りたいのですが、よろしいですか? (2023年2月23日 21時) (レス) id: 1b6cbbdaba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミワ | 作成日時:2022年11月16日 23時